2008.08.11

シンポ「地球環境研究の最前線」

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ちょっと前になるけれど,表題のシンポジウムが青山の国連大学で行われました.あがたしはPC関係スタッフとして裏方作業.

・・・やっぱり起きる,PCのトラブル.ああマーフィの法則は健在.

内容は結構面白かったです.専門官でない方からの質問・コメントが刺激的であった点もあります.

JAMSTECは,海洋研究開発機構の名の通り当然海洋の研究を行っています.それに加えてFRCGC(地球環境フロンティア研究センター)は陸地の生態系や水文学的現象も対象としています.もちろん,航空機や人工衛星による大気の観測もバッチリ.

これを,「JAMSTECは陸海空の3戦力が揃っている」と言います.

・・・というのは嘘ですが,しかしながら地球の理解には空を理解し,海を観測し,陸を把握しなければならず,その難しさ(と楽しさ)を世界の研究者が感じているわけです.

だめですよ,一部を知っただけで地球が分かったつもりになっては.

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2008.06.21

あがたしの「玄倉川水難事故」考察記事へのリンク in Wikipedia,&Yahoo掲示板

Wikipedia(日本語版)の「玄倉川水難事故」の項目. 神奈川県の山中で1999年8月,ちょうどお盆の時期に起きた悲惨な遭難事故に関する記事です.

>事故当時の現場周辺の累計雨量は最終的には29時間で349mmが記録された。
>ただし事故現場周辺ではこの値自体はとくに珍しいものではなく、毎年一度は
>起きるというレベルだという。

・・・なんだかどこかで聞いたような文章,と思ったら,あがたし自身が書いた文章の内容とどこか似ていないでもない.もっとも,あがたし文は

> なお事故当時の累計雨量は約200mmであったが,事故後も強い雨があり,
>最終的には29時間で349mmの降雨となった.三保ダム管理の方の話によると
>最大流入量はこの年最大の値であったらしい.ただしこの値自体はとくに珍しい
>ものではなく,毎年一度は起きるというレベルであったそうだ.関東のほかの地域では
>この10年で最大の雨といった場所もあったようだが,少なくともこの事故現場では違うようだ.

だから,表現がだいぶ違います.別にコピペという訳でもないし変に切り貼りしたものでもないようです.

その他にもあがたし記事と同じ資料で書いたとしか思えない部分もあり,もしかしたらあがたしと一緒に事故現場見学に行き県の方から同じ資料をもらった人が書いたのかな,と思ったものです.

で,

その記事の最後のほうに,参考リンクがあるのですが,実はあがたしの記事「河川地形学的視点から見た玄倉川キャンプ水難事故-現地見学会報告と提言-」へのリンクが載っているではありませんか.

とはいうものの,上記の文章があがたし文をもとに書かれたのかそれとも独自の調査によるものなのかはちょっと分かりません.Wikipediaだと過去の記事書き換え史は軒並み記録されており,あがたし文へのリンクは2007年9月7日の版に初めて登場しますが,それより前から上記引用部分は存在しています. たぶん(上記のように)同じ資料をもとに同じような考察をした人がかいたのかな,と想像します.

それにしても思わぬ所からリンクされているのだな,と感心した次第.

ところで,実はこのあがたし文,もう一つ意外なところからリンクされています.
Yahoo!掲示板「田中知事に敢えて苦言を呈しましょう」(No.519の書き込みのところ).

ダムの功罪について論争が続いている掲示板で,玄倉川水難事故の主要因をダムに求めている人がいるのに対して反論する発言があり,その中で言及されています.正確には,文章のほうではなく発表時使用したスライド資料へのリンクですが.

これは元発言の主は単純に誤解していたらしく,あがたし文を読んだのかすぐに誤解をわびています.実はこの水難事故の際,「ダム放流」の話は報道にはよく出てきていましたが,それがどんな「ダム」であるかはほとんど表に出てこなかったようです.それどころか,下流の三保ダムがゲート放流をしている映像を流していた報道番組もありました(現地見学会のときビデオを見せていただきました). これじゃ,巨大ダムが非人道的な放水を行ったために助かるはずの人命が失われた・・・などというあらぬ誤解をした人が大勢でたかもしれません.

現実に放流を行ったダムは,ダムの名に値しないごく小規模な堰で,洪水調整能力はごくわずか.ゲートを閉めていたら堤体全体が崩壊するおそれがあり,やむなく放流に踏み切ったものです(それでも救助隊の要請により5分はゲートを閉めていたのですが,それが限界).

梅雨のさなかですが,これが終わると暑い夏.急な夕立の夏でもあります.皆様水の事故に遭われませんように,川遊びの基本をもう一度確認してくださいませ.

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2008.04.07

Natureにアーサー・クラークの訃報

小ネタ。Natureの4/3号(Vol.452, No.7187, p.546)に故アーサー・C・クラーク氏の訃報が載りました。

HTML版
PDF版
(以上、登録が必要かもしれません)


これを見ても、科学者に対する影響力という点でただ者ではなかったことがわかりますね。いまでいうと、ビジョナリに該当するのでしょうか。

発達した科学のもたらす(想像上の)未来像を描くことによって、科学者もまた影響を受けたということなのでしょう。

あがたしはどうか?というと、実は一冊も読んでいないような気がいたしますが・・・でも間接的にはなんらかの影響を自らの思考様式に受けているのかもしれません。


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2008.04.04

「カオスの父」死す

私はこの文章を読んで,後頭部をガツンと一撃された感じがし,髪の毛が逆立った.彼は知っていた!二四年も前に,彼は知っていたのだ!(中略)たった12ページで,ローレンツは非線形力学のいくつかの主要なアイデアを予言した.それも,非線形力学がまだ流行になる前に,まだ他の誰もがカオスのような新しい気まぐれの現象が存在することを知らなかった時期に. (I.スチュアート,須田不二夫・三村和男訳「カオス的世界像:神はサイコロ遊びをするか?」白楊社,1992年,162ページ.Stewart, I., 1989: Does god play dice? : The mathematics of chaos. Penguin books. 強調部は,原邦訳文では傍点)

知らなかったのだけど,4月に「カオス理論の父」エドワード・N・ローレンツ氏が死去していました.享年90歳.大往生といえる年でしょうか.まさに「お疲れ様でした」と申し上げたい気分です.

長いその生涯は彼の二つ名のごとく予測困難なものであったでしょうか.とりあえずその間の国際社会はまさに予想のたてがたいものでありましたが.

さて,訃報はMITのレポートに載っていたのに気づいたものです→PDFはここ(実はHTML版なら死去直後に出ていたようです)

1983年Crafoord賞受賞.これはノーベル賞が直接扱っていない科学分野のためのノーベル賞レベルの賞です.1991年京都賞基礎科学部門受賞.

彼の歴史的論文「Deterministic nonperiodic flow」(1963年)は,以前生産研にいたとき自主ゼミで発表したことがあります(→配布資料).いま見るとまだまだあがたしの詰めは甘いけれど,高校の頃知って夢中になったカオス理論を創始した人への「愛」はたっぷりと甘甘に詰めこんだつもり.

ところで上記MITレポートには,グローバルな土壌水分観測&マッピングについての記事もある.これについてはまた後日.

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2008.04.02

雲の向こう,虹の彼方

野原に寝転がり流れる雲を見上げながら,「あの雲はどこで生まれてどこに行くんだろう」と思った少年たち.

虹の根元には宝物が埋まっていることを信じて疑わず,どこまでも空を見上げて駆けていった少女たち.

こういう子供たちが,その心をわすれず,あるいは人生の途中で思い出して,大人になると,

あがたしの新職場で研究活動にいそしむようになります.

そう,地球環境フロンティア研究センターは,そんなところ.

--
ところで昨日,新人歓迎会があって,そこで聞いた面白いこと.ある種の観測センサについて,その制御プログラムはC++/STLを用いるのだそうな! C++だけならともかく,STLと来ましたか・・・このセンサを応用した研究を行っている人がいて,周囲にSTLを書ける人がおらず苦労していたとのこと.そこへあがたしが飛んで火に入る夏の虫.初日から面白い話し相手ができました.

それ以外にも4/1からさっそく仕事満載でありました.ある意味即戦力を期待されて入ったのですからそれも当然でありましょう.

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2008.04.01

フロンティアからフロンティアへ

うそのように晴れた朝.

・・・いや,うそであっちゃ困るんだけど,日付が日付ですからねえ.

というわけで,快晴の日に初出勤.新しい職場は「海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究センター 研究推進室」というところです.

長いって?しかし今までも,
東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻自然環境形成学分野

という充分長い名前のところでございました.

それはそうと,前職場である新領域創成科学研究科の英名はGraduate School of Frontier Sciencesです.そうです,フロンティア・サイエンス.つまりあがたしは

フロンティアからフロンティア

に移ったというわけなのです.

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2008.03.30

統計学の問題

もうそろそろ言っていいと思うのだけど,4月から東大を離れます.思えば入学してから21年間ここにいたことになる.なんとまあ,人生の半分以上.

新しい職場は国立の研究所で,教育業務をもちません.そのかわりひたすら研究三昧なのですが,あがたしは多少変わった職務で,IT系エンジニアとして多数(とりあえずは100名以上のグループ)の研究者をサポートする立場となります.

というわけでおいそれと非常勤講師として出て行くわけにはいかなくなった.

だから,いつか統計学実習で出してみたかった次のような課題は,当分出せないなあ:

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レポート課題

次の仮説を,統計学の手法を用い,実証的に論ぜよ.

仮説「風が吹けば桶屋が儲かる

注記1:論証に当たっては実在の公刊データ(一次資料か,可能な限り一次資料に近いものとする.なお,Internet上の公開データでもよい)を用い,適切に引用元を表記すること.

注記2:原則として対象地域は日本全国とする.ただし,余力があればそれに加えてほかの諸地域を扱ってもよい.

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2008.03.29

アメリカの底力(?)

引っ越し作業あれこれ.不要品放出.研究室内に「Garage Sale(ガレージセール)」という文面のメイルを流したら,米国出身の人も来た.イギリスやアメリカで買ったはいいけれどあまり読んでいないしむしろ専門の近い人が読むといいと思った本を贈呈.

あたらしい職場の話をする.簡単に説明すると

「それはNOAAのようなもの?」

と聞かれた.その人は決して気象科学の専門ではない(まったく違う,人文社会的な専門).てかふつう「ノア」といわれたら方舟のほうのNoahを思い出すんじゃないかと(ひとによってはプロレスのほうかも).もしかしたらアメリカじゃNOAAって有名?

聞いてみると,NOAAの名前自体はかなり小さい頃から知っていたそう.そして大学生の時一般教養ではかなり気象は教え込まれたとのこと.基礎的な大気力学の話は十分通じるようです.前者はともかく(日本の[気象庁」のように,名前も何をやっているかも全国民の常識なのかもしれない)として,後者はすごいですね,ぜんぜん専門が違うのですが. アメリカの高等教育,おそるべしというべきなのか.

あがたしは上記の問いに対しては,「そうそう,Small NOAAと思ってもらえればだいたいOK」と答えておきました. (が,後から考え直した.「Smallか?下手するとNOAAより予算規模大きかったりしないか?」これは調べる必要が出てきました)

ところでNOAAって,TLD(トップレベルドメイン)がgovなんですよね(noaa.gov).つまり政府機関.あがたしの新職場は,実はgo.jpドメインだったりします(日本政府にかかわる機関).そういう点でもNOAAに似ているかも.

どこにいくのかは,4/1着任まで内緒ということで.

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2008.03.28

今度は答辞だ

えんえんと続く送別会のシーズン.昨日のネタに続いて,今度は都市計画・景観研究系のゼミのもの.

やはり3/11の内容が前フリでした.

子供向けアニメ「夢のクレヨン王国」のエンディングテーマ曲「ありのままに」の一節:

あの町も その町も
ありのまま ほこり気高く
(詞:福永令三(物語原作者),曲/歌:杉山加奈)

どちらかというと生命の息吹のすばらしさ(人間から見て)を高らかに歌い上げる本当に美しい曲なのだけど,なぜかこの2行だけはいきなり「町」が出てくる.子供には何のことだか分からないかもしれません.少なくとも大人の理解とはまるで違うことを考えるでしょう(それはそれで面白そうだけど).

それにしても「ありのまま」誇り気高くとは!まちの価値とは,むらの価値とは,人間社会にとって大事にしなければならないものは何か,を考え続け実践し続ける学問分野の人が見たら,かなり考えさせられるフレーズです.

いろいろ「いじくる」ことによって「問題点を改善」しなくてはならない町と,「ありのまま」でいい町とがある.もっとも,前者はそれイコール「悪」とは限らない.ありもしない問題点とやらを無理やり「見つける」(と称する)ような場合もあるでしょうし,後者もまちの住人が本当に困っていることが無視され見落とされた結果「何もしなくてもよい町」とみなされたのかもしれません.

そう,価値観の問題がどうしても入ってくる.

たった2行だとしても,いやこの短いフレーズだからこそなのでしょうか,真剣に考えている/きた人たちにとっては強いメッセージを副作用的に与えているように思います.

#というかウチ(新領域自然環境学専攻自然環境形成学分野)(*)に入るからには、あの2行に何も感じないようではとてもやってゆけないということを理解する必要がありますぜ.個人的感想.

(*:正確には、4/1から学外の研究所に移るので、「ウチ」ではなくなる。というわけでこれはまさに答辞。)

=====
ところですべての町が「ありのまま」でOKとなったら,都市プランナーや景観デザイナーの大半は失職するんじゃないか?というツッコミもある.科学の世界も,もし自然のすべてが理解されたら科学者は全員失業(*).幸か不幸かそういうことにはあがたしの生きている間はなりそうにありませんが.

#というか「分かれば分かるほど分からないことが増えてくる」というのが科学の面白さなのです.

が,そういうスヴァラシイ世の中になっても,都市プランナーが不要になるわけではない.まちは動いているからです.そしてスピードこそゆっくりなものの,農村も.  デザイナー・プランナーには,ある程度歴史学の素養をもってその「動き」の把握を(そしてできれば背景としての自然条件~気候・地形・水文・地質・生物相とその地球史的にみた成立プロセス~の把握を)できるように心がけていただきたいものだと,個人的には思うのです.

まぁ何にせよ,(繰り返しのようになるが)あの2行で一晩は語り明かせるね.これが答辞でした.

(*:「教育職として生きてゆけばいいんじゃね?」という意見もあるかもしれないけど,そりゃおかしい.「すべてが理解された」ら,知能とは何か・記憶とは何か・他の生物にそれらを移植する最適な方法は何かetc.が全部分かっているわけですから,専門家がいなくても「教育」終了.オペレータがいればよい.

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2008.03.27

送辞なんぞを書いてみる

続く送別会. 教職員主催の修了生送別会があったのは先日.

あがたしもスピーチです. 修了生主催の「謝恩会」(これは別途ある)には出られないので,送る立場と,送られる立場両方でのしゃべり.

送る立場のスピーチのネタは,実は3/11の内容前フリだったということを見抜いていた人,いるかな?

大人向けとは言いがたいメディア(小説,ゲーム,アニメetc.)に出てくる文章の中には,大人がみてもちょっとどきっとするというか,むしろ子供にゃもったいないという文面がある,というわけです.

スピーチで引き合いに出したのは,そう,3/11に言及したひぐらしのなく頃にの一節.詳しく言うと,別伝である「賽殺し編」にある台詞で,登場人物のひとりが悩める主人公に向かって言った独白(何か矛盾した表現ですが,そうとしかいいようがない)です:

悩め。選べ。そして進め。
それこそ、戦い

(原作:竜騎士07氏)

ある種の極限状態におかれた主人公の聞いた言葉であるわけで,通常はその主人公に感情移入しながら小説の中の文脈で理解してしまう台詞なわけですが,これは,そういう状態でなくても何か心に迫るものがある.いやむしろ,人生経験をつんできた人が聞いたほうが,自分の体験になぞらえてとらえることができ,インパクトが大きいように思います.

修士論文・博士論文という「戦い」を一応終えた修了生諸君の耳には,どう届いただろう?

もっとも,あがたしはただ上記の言葉を紹介するだけでは物足りないので,一ひねりしてみました.

正しく悩め
賢く選べ

語呂の関係で2行にしてみました(「選べ」の後には「進め」がくるはずなんだけど,うまいフレーズに収まらないなあ). なお,「正しく」と「賢く」はこの順番です.

「正しく悩む」ことが,適切なトレーニングで得られる相当のスキルを必要とするということは,修士論文や博士論文を仕上げた修了生の皆さんにはよく分かることでしょう. 「賢く選ぶ」ことの重要性(そして選択にあたっていかなる情報を収集するかという戦略)は言うに及ばずでしたね. しかし,人生経験をつんだ大人の方は思うことでしょう.「その思考と選択,そして道を決めたら突き進む馬力の重要さは一生続くのである」と. そしてもちろん教員各位はこう思っているに違いない. 「ウチを出たからには,君たちが得たそういった力,社会や科学界で存分に発揮してもらうぜ」と.

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2008.03.24

学位授与式があります

3/24には東大本郷キャンパスの大講堂(通称:安田講堂)にて学位授与式.午前が全学,午後は新領域創成科学研究科,ここでは博士全員と修士代表者.そのあと専攻別の授与式で,これは全員.

毎年なぜか雨に降られないのだけど,今日は午前中雨.さてどうなるか.

何はともあれ,門出に乾杯.あがたしも松葉杖で参りましょう.

(後日記:結局雨はあがりました. そういえば大講堂前にある枝垂桜,今年もこの日にあわせたかのように美しく咲きました)

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2007.05.05

珍しく「理系白書」blogにコメント

珍しく「理系白書」blogにコメントしてみました.live.comのブログのシステムがあまりに変な挙動をするので遠慮したい気分ではあった(てか締め切り仕事を抱えまくっていてそれどころではないという事情も思いっきりある)けれど,「(名前なし)」さんという方の(要するに自分のハンドルを書いていない書き込み)の,ちょっと看過できないコメントが筆頭(このブログは,新しいコメントが上につくタイプだから,「一番下」というべきかもしれない)にあるのです:

こちらです↓

http://rikei.spaces.live.com/blog/cns!B2DB7723CECCAA05!8758.entry

(なお「hide」さんという方の鋭いコメントがすでになされているのですがそれに対する返答をあわせても,最初の書き込みの方の認識は既往研究に対する正しい理解を欠いているとしか思えないものです.)

さて,それにつながる話題は,これです.

IPCC(気候変動に関する政府間パネル),第一作業部会(WG I)の第四次評価報告書(AR4)を公開
こちらです

もっとも,これはあまりに大量のPDFなので読む気が失せる人も多いかもしれません(よほどのマニアでなければ読まないかも・・・というわけであがたしは読みますが).

ではちょっと前に新聞ネタになった,先日発表された「要約」(英語ではSummary for Policymakers: 直訳すると「政策決定者のための要約」.略称SPM)はいかがでしょうか:

こちらです(これもPDFですが,たった18ページです)

もっとも上記は英語なので敷居が高い.環境省の仮訳が発表されています
こちらです

もちろん,これが金科玉条というわけではない.この分野の研究は本当に日進月歩であり,IPCCのレポートであろうと何であろうと「完璧」なものはありません.おのおのの論説の足りない部分を補い,補充し,必要があれば批判的に再構築し,と,学問は進んでゆくわけです.

=====

ただそれにしても,理系白書blogは,その名前から期待される内容とはほど遠い.むしろ記者の方の個人的なつぶやき(そこには「理系」の理の字もない)と割り切ればよいのでしょうか.

毎日の「理系白書」は,それはそれで読むべき価値のある連載記事だと思っていますけどね.

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2007.04.27

猿橋賞は東大気候センターの高藪さん

第一線で活躍する女性科学者を表彰する猿橋賞,2007年度受賞は,東大気候システム研究センター(CCSR)の高藪縁(ゆかり)教授ときまりました.拍手拍手拍手.

猿橋賞(女性科学者に明るい未来をの会WWWサイト)

受賞研究題目は

「熱帯における雲分布の力学に関する観測的研究」

です.

ちなみにこれまでの受賞者は,こちら

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2007.03.23

修了式

3/22,本郷で修了式があったのでした.

穏やかないい天気.大講堂(安田講堂の正式名称.こう呼ぶとなんとなく「東大内部関係者」っぽく聞こえます)の前の枝垂桜も咲き始めました. 晴れ着やらスーツやらが数百人.華やかな一日.

とりあえず速報.画像は暇があれば載せます. 若き者の門出に乾杯.

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2007.03.15

地産地消 水編

今日学生と議論しているさいちゅうにふと思いついたフレーズが

「水の地産地消」

要するにlocalな水資源の活用をプロモートするための言葉だけど,そういう概念が広く社会に知られることを狙うためには,明快なキャッチフレーズが必要なのです.

ただし人間社会の発展が,流域界を超えた水の融通によってもたらされたのは事実.上記概念はそれを認めたうえで,それでも皆さん,足元の水のことをあまりに無視してきていませんでしたか?と問いかけるわけです.

追記:だれかもう言ってるんじゃないかと思ったら,やはりそうだった

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2007.03.14

大森博雄教授 退職記念講演会・懇親会[3/16柏]

かつて指導教官(今の言い方では「指導教員」)だった先生の退職というのは,それなりに感慨深いものであります(個人的なことを書くと,結婚式の時には主賓としてお呼びしたし)

記念講演会 『自然環境学の課題と展望』
東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境学研究棟 (柏キャンパス) 1階 FSホール
2007年3月16日 15時~17時

終了後は懇親会(18時より,東大柏キャンパス「カフェテリア」)です.

詳しくは→http://www.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/main/profohmori.html

当日配布される記念文集にあがたしが寄せた文の題名は

「百回叱られた者の弁」

であります.

博士号をめざす学生にあがたしが言うことは,実は大森先生の受け売りを含んでいます.それは,次の通り:

・「新しい自然観」を見出し,打ち出せ
・自分がいかにしてその自然観に至ったのか,それを書くのが博士論文だ

もっともこれはあがたしが理学系大学院にいたころ言われた言葉を翻案したもの.「自然環境学専攻」所属の今だと,単に新しい自然観を打ち出せばいいだけでなく,それが人間社会にとってどのような重要性をもつのかも強く問うことになります.

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2007.03.12

ベトナムから帰国

無事帰国.

こういう事情があっても行くには行けたし,そして帰るには帰ることができた.

でも帰りは予定変更しなかったので,要するに期間短縮のみ.そして,現地ではあまり成果なし.

まぁ最初からなんでもうまくいくわけではないけれど,それにしても1年は準備期間があったのにまだ目標を全部は達成できていないところが心苦しいかぎり. でも,次回に希望をもちましょう.

さて,出発時はわりと暖かい日でありました.帰りは,成田乗り継ぎでワシントンに行くというベトナムの方と一緒になりました.聞かれました「いまごろの東京は暖かいですか?」 行きの記憶が鮮やかなあがたしはおもわずYesと言ってしまったのですが,

「ただいまの成田の気温は,摂氏2度です」

というアナウンスが着陸前に.おまけに雨. ベトナムの人は,長い長い乗り継ぎ時間を利用して東京観光をもくろんでいたのですが即刻中止となりました.

3月らしいといえば3月らしいのですけどね.「東京の3月は天気が変わりやすく,予報が難しいです」と説明した(先方は日本で言えば気象庁のようなところのエラい人なので)のはよかったかもしれません.

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2007.02.28

なんだかクサいぞ,東大入試

タイトルはえらくネガティブな書き方をしているけど,実際には何かを非難する内容ではありません.

でもはじめにお断りしておくと,食事中の方はご遠慮くださいのネタであります.


=====

2/25,26 東大前期日程入試.受験のみなさんお疲れ様でした.

さて,あがたしとしてはやっぱり地理(「地理歴史」の一部)の問題が気になるわけであります.一応自然地理に関する部分は満点をとれるくらいの力は持っていたいものですし.

ざっと目を通して気づいたことがひとつ.これが今日のお題です.

第一問(問題文は代ゼミのWWWより.以下同様).お,出た.氷期間氷期サイクルと海水準変動.いや本題はそれではなくて,「設問B」の「(2)」.ここで「家畜の糞尿や木屑などのバイオマスを利用した発電」という部分があります.

そして第二問.ここの設問Aの(6)では,インドで牛糞がどのように用いられているかという問いがあります. ここですでに家畜糞尿2連発.

さらに止めをさすかのように,同じ第二問の設問Bの(1).1935年に人間から田畑に向かっていた窒素の流れとは何を意味するかという問い.1935年だとさすがに化学肥料ではなくて下肥でしょう.ですからこんどは人間の屎尿ときた.

つまり,
糞尿ネタが3連発!

何年も勉学に励んできた受験生も,まさか本番で「屎尿」だの「人糞」だのあるいはその類似表現だのを書かされるとは思っていなかったかなぁ.

でも,人間に限らず生物は生きている限りエネルギー代謝と物質代謝をする.世界をめぐりめぐるいろいろなエネルギーと物質の流れの一部に,自分の「身体」もかかわっているという意識は大事だし,また人間集団はそれが維持されるためには大量の物質やエネルギーを,自然状態のそれらの流れを改変する形で取り込みかつ排出しなければならないという観点を持つこともきわめて重要なのであります. と,最後は多少キレイな話にまとめてみました(内実はキレイでもないか.下水と廃棄物ネタにどうしてもなるしね).

=====以下,余談

●その1

同じ地理歴史の「世界史」にある毎年恒例「17行(510文字)論述」.今年は農業の歴史が題材でした.何か地理の一部の問題とテーマが共通しているような気がして面白い.

●その2

妻は日本文学の歴史に詳しい.というわけで国語の問題,とりわけ古文をみせたら,鼻歌まじりレベルだとのこと.「国語だけなら東大受かった」というのは本当かもしれない.さて,妻が盛り上がったのは(彼女にとって簡単すぎる)国語ではなくて,「日本史」のこの問題(の設問A)でした.さらには,いろいろな予備校等が出している「解答例」の批判までしはじめる始末. 「政治権力との関わり」を踏まえて「禅宗が生み出した文化の特徴」を書くという問題なのだけど,前者に重きを置きすぎて後者がおろそかになっている解答例が気に入らないらしいです.

さすがにあがたしにはそういう視点はなかった.視野がひとつ広がりましたわい.

●その3-実は一番面白かった問題

なんといっても,英語第2問のBでしょう.アダムスキー型UFO!グレイ!

デバンキング系掲示板では大いにもりあがっていました.日本語でだけど,笑えるショートストーリーが次々と創作・発表されていましたっけ.

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2007.02.27

28年目の再会[千葉県北部,都市景観の旅]

1979年3月に北総開発鉄道が北初富~小室間で開業しました.

その開業直後に,たった4駅しかなかったこの路線に乗りに来た男の子がいる. 子供のころのあがたしです.当時新京成電鉄沿線に住んでいました.

たった4駅とは言っても運賃はえらく高かった.子供の財布には痛かった(笑).

さて,いまの名は北総鉄道.新京成との接続は北初富ではなくて新鎌ヶ谷(あがたしが子供のころはなかった駅.その経緯は(信憑性は定かではないが)WikiPedia参照.なお,現在北総線の北初富駅はなくなっています).そして,東にも西にも大きく路線は伸びて,京成高砂から印旛日本医大まで,堂々30km以上の長さとなっているわけです.

=====

2/26 月曜日 横張先生の巡検.探訪ポイントは以下の通り.いずれ写真も載せます:

●常盤平団地 (Map

いわゆる公団住宅のはしり.いまでは住人層はだいぶ変わってしまったが,当初は都市住民の憧れの的である若い活気に満ちた新しい街であった.

今見ると本当にコンパクト.この手の団地出身の先生に聞くと,中はなんと天井高さ2.2mとのこと.子供には問題ないかもしれないが,いまのあがたし(身長180cm)ならば手を伸ばせば天井に触れるなあ.

で,その団地の間にはわりと緑が残る.大きな公園もある.緑地を残すシステムは機能しているようです.ただしアカマツにかんしては松枯れも見られたけれど

●五香駅(Map

「ラーメン寺子屋」での町おこしで有名. 昼食はこの駅周辺で自由行動.
とはいうものの,いつものように昼食もとらず歩くあがたしでありました.湧水(跡地)を一箇所探訪.常盤平団地の南にあります.ただし団地ができたら水量激減.当時(40年ばかり前の話)は環境配慮工事なんてやっていなかったのかもしれません.

●くぬぎ山(Map

空中写真でもはっきりわかる長い直線道路で碁盤の目状に区切られた街.さぞかし大規模な都市計画が・・・と思ったら,実はこれは耕地整理の賜物.畑の中に作られた碁盤目道路をベースに,ミニ開発が無秩序に進んでいまの形となりました.常盤平とは別の意味で面白い形成過程.

●千葉ニュータウンMap

冒頭に紹介した北総線,28年ぶりに乗りました.当時は沿線に本当に何もなく(と子供の目には見えた),高架か切り通し(これがまた広い)しかなく,そして車体は銀色ベースで特徴的な前面(当時から走っている7000系という車両は,ついに今年引退だそうです.あがたしが昔乗った車両,いまいずこ?),と,妙にSF的に思えた路線です.

いまやこの路線は千葉ニュータウン(WikiPedia)を貫く大動脈. 横張研OGでいまUR都市機構に勤める方の案内で,半日かけてニュータウンの見所をめぐりました.

=====

ところで,北総線の将来. なんと,成田空港まで延伸するそうです.実現すれば,上野から空港まで特急で36分だとか.

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2007.02.14

修士論文発表会,終了

・・・です. 毎年バレンタインデーくらいにあります(9月修了者は,7月).

さすがにチョコレートのような甘い甘い評価には,ならず.

三十数名いるとずいぶんとプレゼンの巧拙に差がある.ただしこの二年で人生全体の勝負が決まる訳ではないのであります.

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2007.02.03

IPCC第四次報告書,承認

朝日新聞,2/2記事

・・・新聞のWWWって,永続性がないですね.では,

Assesment Reports(IPCC)

第三次評価報告書(2001)年はThird Assement Reportの略でTARと呼ばれていました.このたび「承認」された第四次は,では(Fourthだから)FARかと思ったら,略称はAR4.そりゃそうか,Firstと区別がつかない.

「政策担当者のためのまとめ」はまだかな(TARのときは報告書自体はあまりに内容が膨大で「こりゃ専門家以外に誰が読むんだ」というほどのゴーヂャスな分量だったのだけど,手っ取り早く内容を知りたい人のためにまとめの別冊が作られていたのでした→英語原文日本語訳

ところで,ある程度専門的にこの話を論じようとする学生は(いや,学生に限らないけど),これら要約をもとにした報道記事ばかり鵜呑みにしないで,その結論がどのようなプロセスで得られたものかをきちんと原文までさかのぼって知ることが不可欠.

さらに言うと,これらの報告書はあっというまに(研究者の視点からすると)陳腐化することもある.したがって,たとえばこちらのように,「報告書後」の研究動向もおさえておかないといけないわけです,少なくとも自分が主に論じようとするトピックに関しては.

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2007.02.01

GAME-T DBをどうするか

LAMPという言葉がある.Linux + Apache + MySQL + PHPのこと(ただし最後のPはPHP,Perl,Pythonのどれもが入れられる,というより全部入っているのがオリジナル?).MySQLでなくてPostgreSQLにすれば,LAPP.

Lの代わりにW(Windows)を使えば,WAMPという言葉ができるな,と思ったのはXAMPPを入れたから(たぶんもう使われている言葉だろうけど一般的ではないかも). php4にも5にも対応.というわけでWikiもいけるかな?

とはいうものの,やはりVer.2005で一挙にDB系プログラミングが機能豊富になったVisual Studioも捨てがたいものがある. XAMPPを今年まで入れていなかったのもそういう理由がすこしある.もちろん素直にLAMPするのも大きな選択肢.

とりあえずGAME-T DBについて,DB部の分離,WebService化,XOOPS等のCMS導入が目標.とくに最後のは引き継ぎ時対策にもなるし.

ただそれでも,生データからのフォーマット変換は職人芸的部分はどうしても残ってしまう分がある.これはOJTで叩き込むしかないかな.

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2007.01.26

自然環境屋としての最低条件(?)

とりあえず「理科総合B」と「地理A」は軽く満点.「地理B」も,少なくとも自然地理に関する部分と地図読解に関する問題は満点でほかも完答に近い成績.

と,センター試験の問題を見ていて思ったあがたしがここにいます.

レベルが低すぎだって?それは失礼しました.

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2007.01.13

書籍「青の革命」を読む

こういう本を注文:

Ian R. Calder 著
"Blue Revolution: Integrated Land And Water Resources Management"
Earthscan Pubications Ltd; 2005年11月
ISBN-13: 978-1844072392

楽しみ楽しみ.

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2007.01.11

MAHASRIデータセンタ

先日に続いて,1/10はMAHASRI会合.今度は東大本郷に場所を移しての話.14時から始まった会合は,いきなりあがたしを含めてデータセンター関係の発表が続く(ほかは高橋さんと増田さんという定番メンバー). 

それに続くセッションの中で,各国プロジェクト事情という性格のものがあり,実はそこでも「ウチでデータセンタできまっせ/やってます」系の発表がありました. 一例を挙げましょう:韓国でやっている「APCC(APEC Climate Center)」の予測とモニタリングです. タイトルに出ている「MME」はMulti Model Ensembleのことで,ごくごく簡単に言ってしまうと複数の予測モデル(予測を行なうコンピュータプログラムには実は世界中でいくつかあります)を組み合わせた予報のことです.

最後の総合討論のところで,MAHASRIデータ管理チームのメンバー選出.未定部分も多いのだけど,あがたしも入っております.

骨格部分を6年前に作って以来あまり手を入れていない(要するにイマ風にみるとup-to-dateな形式ではない)GAME-Tデータセンタは,タイで独自に内容をmdbなりCSVなりにして運用しているらしい,ということを会議後の飲み会で知った次第.それ,あがたしが今月やろうとしていたことだな. タイでは,データ管理に関して人的資源の割り当てが豊富になされるようになってきたようです.

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2007.01.09

こういう仕事ならいくらでも

今日は本郷で2nd Asian Water Cycle Symposium(第二回アジア水循環シンポジウム)という,これまたアジア各国からいろいろな人がやってくる国際シンポジウム(かなりデカい組織が動かすシンポジウムです.なんとはじめのほうの挨拶では東大総長が登場だ)だったわけですが,あがたしは本郷ではなくて弥生におりました.

JaLTER(長期生態系観測計画・日本版)というプロジェクトのデータマネジメントに関して協力を要請されていまして,その打ち合わせのためです. ほかにも生協あたりでいろいろ公務. 

聞いてみると,まさにGAME-Tデータセットのはじめの頃に似ている.フォーマットも内容も質もばらばらに散在している貴重なデータを,どうやって関係者にとって見やすくかつアクセスしやすく整理するか・・・ ただしGAME-T初期とは異なるのが,JaLTERでは他機関のデータを使いたいという要望がすでに強いということだと伺いました(JaLTERはこの11月に正式発足したばかりだとのことです).

以下,タイムスケジュールは

 2007年3月:日本生態学会大会にてJaLTER委員会.ここでデータセンターの見通しについて話し合いができればよかったのですが,あがたしはほぼ同じ期間に開かれる日本地理学会大会(東京)にて「公務」があって,生態学会に行けるかどうかは微妙.なにしろ愛媛だからなぁ・・・ というわけで日程はまた別になるかも

 2007年8月 ILTER(JaLTERは実は国際的なILTERという取り組みがあってその枠組みに参加しようとしている)総会が北京であるので,そのときにちゃんとした計画書を出すことになる

とのことです.

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2006.12.05

失敗百選

名水百選を含めて,世の中には「百選」がたくさんあります.「百選の百選を作ったら面白いんじゃないか」なんて意見があるほど,それはそれはたくさんあります.

掃いて捨てるほどある百選のなかで,あがたしが最近面白いと思ったものがある.

失敗百選

なんでこんなものを知ったのかというと,実は建築分野での失敗データベースというものを,近い研究室(新領域創成科学研究科 環境学研究系 国際協力学専攻)の大学院生が作っているという紹介を知ったからです(指導教員の國島 正彦先生は,失敗知識データベース整備事業建設分野研究委員会委員長). 

ただ,他のものはともかくとして,「この噴火で、もっとも世界が注視し驚嘆の声をあげたのは、噴火予知が的中し1人の犠牲者を出すこともなく16,000人もの人々の避難が行なわれたことであった。」とかかれている有珠山噴火が,なぜ「失敗」DBに入っているのだ?と一瞬思ってしまいました. これは例外的に,成功事例から(も)学ぶものがあるのだ,という意思表示なのでしょうか.

まぁとにかくそのほかは,アポロ13号の事故と決死の地球帰還が,実は技術者の一人が一本のネジをはずし忘れたのが原因だったというネタとか,ユーザに便利になるようにと思って航空機のナビゲーションシステムを作ったらそれが災いして飛行機が山に墜落してしまった例とか,いろいろ考えさせられるものばかりです.

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2006.11.14

オープンキャンパスで空中写真

昨日に引き続いて,地域の人と大学とのお付き合いの話.

10/27-28にキャンパス一般公開がありました.千客万来・満員御礼,ご来場の皆様ありがとうございました.

S_pict0322
そのうち,表層地質や古環境をテーマにした展示室では,こんな感じで,ちょっと変わった地図を展示して日本列島の成り立ちを説明したり,

M_pict0321こういう風に空中写真を実体鏡で観察していただいたり,しておりました.

裸眼実体視とは違って,実体鏡を用いるとらくに疑似3-D表示を体験できます.本当に立体に見えることに驚いた人々の反応は異口同音「模型みたい!」

いやあの,それ,本物を撮った写真なんですけど・・・ でも言われてみれば,目の前に精巧なミニチュア地球があるようにも感じられてきますね.

「で,楽しいんだけど,これで何か研究になるの?」とスルドい質問もきた.もちろんトウトウと説明申し上げました(ちなみにこの時説明をしたグループに,すぐ後に大堀川調査中中にばったり出会うという偶然がありました).

空中写真といえば,柏キャンパス周辺の昔の空中写真時系列.ここでも書きました.以下に再掲:

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

柏キャンパスの「昔の」姿は?

これは,昔の空中写真を閲覧できるサービスがあるので今は簡単に見ることができます.国土情報ウェブマッピングシステムから,検索できるわけです.

昭和49(1974)年 ただだだっぴろい「野原」が広がっています.

昭和54(1979)年 似たようなものだけど,西側の住宅は増えてきたかな.

昭和59(1984)年 常磐道ができました.

平成元(1989)年 柏の葉公園の輪郭がおぼろげに見えてきたところ.キャンパスあたりも区画がはっきりしてきました.

(余談ですが,東のへりあたりに写っている「Vの字」形の建物が,こんぶくろ池のすぐそばにある工場です)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さて,上記記事だと1989年が最新ですが,他のデータソースからさらに新しい写真も得られます.たとえば国土地理院の空中写真閲覧サービスから.

1998年

柏キャンパスの写真,だいぶできていますね.

なお,キャンパス公開当日は,近くの方にもたくさん来ていただいたようです.何しろ,展示した柏キャンパス周辺空中写真に,ご自宅が写っているというお客さんが多数.中には,「ウチは20年前に建てたんだよな・・・あ,あったあった.工事中のときだよこれ.懐かしいね.」というご発言も.

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2006.11.10

「水伝」批判:やじうまWatchで紹介

昨日紹介した,たざき(田崎晴明)さん作「「水からの伝言」を信じないでください」.なんと,ネット上の面白いor役立つネタを毎日収集・厳選して紹介しているImpress やじうまWatchに掲載されていました.

2006/11/10の欄です.

一日普通2ニュースしか掲載されないという,掲載されるには狭き門であるこの欄に,たざきさんの資料が載ったというわけです.

ちなみにあがたしのblogも,もっと大きな主題の中でちらりと紹介されたことがある(2005年6月号.6月22日の項目).これは自慢になるのかなぁ.

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2006.11.05

小さいPCで洪水シミュレーション

リアルタイム洪水シミュレーター(日立中央研究所作)

一部でしか知られていなかったようなのですが,このほど日経ビジネス「技術フロンティア」欄に載りました.50m刻み(粗い!)でも数時間かかっていた洪水計算を,そこらのパソコンでも数分で5m刻み(なんとか使えるレベル)の結果を出せるようになるまで改良したという代物です.

技術に関しては,日立の技術ニュースリリース(2005/8/22)や製品化ニュースリリース(2006/6/2)を見ていただければよいのですが,日経ビジネス記事はさらにそのサイドストーリーが面白い.

たとえば,

>開発したのは・・・2003年に東北大学大学院を卒業して日立に入社した
>若手社員で,大学院時代は・・・潮の流れをシミュレーションして,
>陸奥湾のホタテ養殖への影響を研究していた.

こういう「どういう素性の人が」ということが分かると,親近感も湧いてくるというものです.

ただ一つ,問題があるといえば,お値段でしょうかね.480万円.おいそれと手の出せるものではありません.

それでも,「普通PCじゃ無理でしょ」と思いこまれている大型計算を,「いやいやノートPCで十分でっせ」と実行してみせるのは痛快.要するに昨日の記事の逆を行っているわけです.

そういえば昔,駒場にあった時代の東大CCSR(気候システム研究センター)の一般公開の時に,O君がT21のAGCMをノートPCで動かしていましたっけ.何の説明もなかったけど,分かる人には分かるマニアックでびっくりするような展示だったなぁ.「「あはは,やってるやってる」と思いながら見ておりました. ちなみにそのノートPCの底はさわれないほど熱かった.

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2006.11.01

履修科目がたりません

"必修科目漏れ"まとめwikiでは履修科目漏れの高校の特集をしている.

あ,わが母校も.

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2006.10.29

江守さんと真鍋さんと地球シミュレータ

夫婦共に具合が悪く,まったりとした日曜日.ヒマさえあればどこかにでかけたがる二人にしては珍しい.というわけでいままでにためたネタのうちからひとつ紹介:

森山和道氏のNetScience Interview Mailより. 江守正多氏の会

あがたしには一応知っているネタがほとんどなので,すいすい読める.が,やはり面白い.真鍋先生の話では,あがたしがまだ知らないこともあったですな.

ちなみに新領域創成科学研究科って何をしているのかよくわからないという発言もありました.これはいまから4.5年前に発表されたインタビュー.いま江守さんに聞いたら何というかな・・・

とにかく通常のインタビュー記事というよりは,インタビュー当時の「ナマの息づかい」を再現しようとした記事のようにみえる.分量だけからみると冗長に感じるけど,中身は決して飽きさせないものです.

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2006.10.27

柏キャンパス一般公開

実はいま柏キャンパスは一般公開中.

=====以下,案内文

10/27(金),28(土)の二日にわたってオープンキャンパス(キャンパス一般公開)が開かれます(→自然環境学専攻案内環境学研究系(全体)案内).これは新領域創成科学研究科のみならず柏キャンパスに位置する全ての専攻・研究所がキャンパスを公開するもので,どなたでも自由に来場できます.たくさんの方のご来訪をお待ちしております.

当専攻からは,環境学研究棟5階にて展示・実演・体験コーナーをもうけるほか,秩父演習林作成の自然木コースターのプレゼント,大森博雄教授講演「地球沙漠化…沙漠化プロセスと防止対策」ビデオ上映「ブナ林の四季」など盛りだくさんのコンテンツが提供されます.

========

というわけで仕事はできまへん.ここ2,3日はその分殺人的な忙しさでありました.

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2006.10.16

お酒に厳しくなりつつあるタイへ

とある事情で出発が遅くなったけれど,火曜日~日曜日はタイです. 政変洪水・・・いったい大丈夫か.といっても今回はバンコクにしてもチェンマイにしても空港周辺に行く程度なのだけど.

しかし!タイではアルコール飲料に対する規制(広告・陳列など)が厳しくなっているというニュースもある.こちらのほうでも個人的には被害甚大かもしれないぞ(笑) ただし最近そんなに酒を楽しむ風情ではなくなってきているけれど.

#まぁでも,妻と差し向かいで飲んでいる時間を(たとえわずかでも)確保できるのは幸せといえば幸せ.

で,ひとりのタイでは・・・んー,今までほど飲まないんじゃないかな.いつ日本に呼び戻されるか分からないし.

とにかく,行って参ります. バンコクの新空港はどんな感じのところかな?

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2006.10.03

他の人はもっと多忙


中西準子「環境リスク学-不安の海の羅針盤」(日本評論社,2004)を再読. いい本です.おすすめ(ちなみに著者自身による書評リンク&訂正はhttp://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/rashinban/,自著紹介はhttp://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak271_275.html#zakkan272で読めます).

いままで印象に残っていなかったところを今回「発見」. てかいままで見落としていた?

p.29です.助手時代,駒ヶ根市の下水道計画に携わっていた15年の研究費についての話:

<略>原稿料・講演料・ボーナス・時には私の給与,こういうものをどんどん研究費につぎ込みました.ただ,「どんどん」といっても,そんなにないです(笑).原稿料や講演料は,当時コンスタントに年700万円ぐらい稼いでいました.そうしないと,研究が続けられなかったからです.<後略>
(太字は引用者による)

原稿と講演で700万円!いかに中西氏といえども,当時はそれほど原稿料や講演料は高くなかったはず.ということは途方もない数をこなしていたのでしょうか.頭が下がります. それにしても,なんという意志.なんという情熱.

働く人は,働く.昔からもそうでした. 「忙しい忙しい,睡眠時間が平均3時間台」とか何とか辛気くさいこと言ってられませんね<自分 (それにしても時間あたり生産性をもっと上げたいところではあります.いったいどうやったら研究をゴリゴリしながら原稿と講演で年700万円稼げるんだろう・・・)

明日は始発の新幹線で滋賀県に行きます.一泊してとんぼ返り.

「重要文化的景観」第一号近江八幡の水郷は,どんな景色でしょう? そしてそこに暮らし景観論議に加わる人々は?

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2006.09.01

Scienceに沖・鼎論文

旅行日誌を書こうとおもったら,またもやニュース:

東大生研沖・鼎チームが総力を挙げて行った研究の一つに,グローバルな水資源アセスメントがあります.

その成果が,ひょこっっとScienceに載りました.2006/8/25号です.

Taikan Oki and Shinjiro Kanae: Global Hydrologic Cycle and World Water Resources, Science, 313. no. 5790, pp. 1068-1072, 2006.

要旨はこれ.そして,フルテキストやそのPDF版は東大生研・沖・鼎研Webからのリンクで読めます.

この内容の中で,特に図2にはそれなりにあがたしもかかわっていますので,我が事のように嬉しいです.

# って,今度は自分がAuthor(著者)になりたいものですが.

ちなみにいろいろな学生の修士研究の結果が反映された内容も含みます.修士論文がScience に反映!これは学生にとって夢を与えてくれますね.

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2006.07.15

研究所脇でフットサル

横浜・杉田の海洋科学技術センター(JAMSTEC)横浜研究所でMAHASRI(GAMEの後継プロジェクト)研究会.一日中「日変化」(一日の間での大気・風・気温・日射そしてなんといっても降水,の変化)の話がなされるという希有な会で面白かったであります. これについては,ちょっとヤラレタ!という感じ.具合が万全でなかったこともさることながら他によるところがあったので,ちょいと遅刻しましたが,それはえらい後悔でありました. てか一見どうということのない発表タイトルのオンパレードから,そのおもしろさを「読め」なかったあがたしが,まだまだ修行が足りないのかなぁ.

調子は万全ではなかったけど行ってよかったよかった.いままでイマイチよく分かっていなかった,JAMSTECの地球環境観測研究センター(IORGC)の位置をよく知ることもできたし・・・ってそりゃWebで十分調べられるような.ま,子供の頃よく遊んだ海岸だということがわかったからいいか.

みぞおちの不快感を抱えながら,作業をしながら講演を聴くという状態.実は日変化(ベトナムの雨のね)についてつくったグラフの検討だったりする. ある時期に,突如として雨の降り方が変わります.面白い.

それはそうと,懇親会. 大きなメタセコイア(Metasequoia glyptostroboides )が一本そびえている広場を通り過ぎて,まさにメタセコイアの名を冠した会場に着きました. お酒もフードも,時刻通りにぴたりとハケるという見事なダンドリ. 

その会場はうすいカーテン越しに外を見られる.そのカーテンの向こうでは,なんと,フットサルをやっているではありませんか.そうしたらなんと,休憩をとった「選手」が懇親会会場の中を通ってゆくではありませんか.ということはこのフットサル場はJAMSTECのものなのでしょうか.

いろいろ考えさせられることの多かった懇親会(&二次会).子供の頃通ったはずの杉田の商店街を歩いて,終電(23:18)で返りました,とさ.

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2006.07.02

文献紹介20060622-いつまでもエルニーニョ,火星の太古の川,アラビアの森etc.

●お題:終わらないエルニーニョ?●
A. V. Fedorov, P. S. Dekens, M. McCarthy, A. C. Ravelo, P. B. deMenocal, M. Barreiro, R. C. Pacanowski, S. G. Philander
The Pliocene Paradox (Mechanisms for a Permanent El Niño)
Science, 9 June 2006:
Vol. 312. no. 5779, pp. 1485-1489
DOI: 10.1126/science.1122666
当該号目次要旨

コメント:Pliocene(鮮新世)はおおよそ530万年前から160万年前の期間のこと.えらく前のように感じるけれども,もうとっくに恐竜は滅びていて(恐竜絶滅はおおよそ6500万年前),人類の源がもう発生した頃.さて,その前半,具体的には500万年前~300年前,地球は温暖期にあった.ところがこの温暖期は,大気の二酸化炭素CO2濃度の上昇を伴わないものであった.CO2濃度は現在のものと大差なかったのである.この謎は鮮新世パラドクスと呼ばれる問題である.このパラドックスをめぐる諸研究を紹介し,とくに「永続的エルニーニョ」がこの時期に起こっていた可能性を強調している.

●お題:火星の河成地形● 
#寒いダジャレで失礼
Balme, Matthew; Mangold, Nicolas; Baratoux, David; Costard, Francois; Gosselin, Matthieu; Masson, Philippe; Pinet, Patrick; Neukum, Gerhard
Orientation and distribution of recent gullies in the southern hemisphere of Mars: Observations from High Resolution Stereo Camera/Mars Express (HRSC/MEX) and Mars Orbiter Camera/Mars Global Surveyor (MOC/MGS) data
J. Geophys. Res., Vol. 111, No. E5, E05001
要旨
コメント:二種類の火星の地表面データを使って,火星南半球のガリー(ここでは,流水による侵蝕によってできた小さな谷をさす)の向きの特徴を調査.緯度帯によって異なるそうです.

●お題:降雨のモードを探せ●
Chen, Ge
A novel scheme for identifying principal modes in geophysical variability with application to global precipitation
J. Geophys. Res., Vol. 111, No. D11, D11103
コメント:GPCP降水量データを使って,「モード」(平たく言えば時間的かつ空間的な周期性のようなもの・・・というと専門家は怒るかな)を抽出している.1.5~7.7年の間の周期を持つモードが6つ,さらに13.9年周期のモードも発見.ENSOがもたらす降雨パターンの構造は意外と複雑のようだ.
要旨

●お題:アラビアの雲霧林●
Hildebrandt, Anke; Eltahir, Elfatih A. B.
Forest on the edge: Seasonal cloud forest in Oman creates its own ecological niche
Geophys. Res. Lett., Vol. 33, No. 11, L11401
コメント:オマーンには,かつてアラビア半島を覆っていた「季節的雲霧林」の名残が一部に残っているという.これは自ら霧を「つかまえて」自らを養う水分を得ている森である.しかし一部の森は家畜によるストレスを受けている.
 「ソンナのありですか」という森を紹介してくれる論文である.しかしこれ,Natureだったらもっとよかったんじゃないか.
要旨

●お題:古いデータはお宝です●
Brunetti, Michele; Maugeri, Maurizio; Nanni, Teresa; Auer, Ingeborg; Böhm, Reinhard; Schöner, Wolfgang
Precipitation variability and changes in the greater Alpine region over the 1800-2003 period
J. Geophys. Res., Vol. 111, No. D11, D11107
要旨

Vinther, B. M.; Andersen, K. K.; Jones, P. D.; Briffa, K. R.; Cappelen, J.
Extending Greenland temperature records into the late eighteenth century
J. Geophys. Res., Vol. 111, No. D11, D11105
要旨

コメント:2本で合わせ技.古い気温記録のデータセットを作っています.アルプスは1800年から,グリーンランドは1785年から!それにしてもずいぶん昔までさかのぼれるものです.

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2006.06.26

GAME-T on Google Earth

Gametgoogleearteh
こんなのばっかりですが,ご紹介.

GAME-T Datacenterルーチン観測点所収のステーションリスト,これをGoogle Earthに落とした図です.要するに名水大全と同様にKMLを作ったというわけです.

冒頭の写真はその結果. むー,観測点名の表示がウルサすぎるか・・・ でもこれを書かないと分かりづらいんですよね. ズームレベルをある程度以上上げたら観測点名が表示されるようにしたいのだけど.

できるかな?時間があるときに調べてみるか.現在はまだKMLは中級程度のレベルでしか使えていないので.

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2006.06.23

河川用語改訂

小ネタばかりの毎日.でもこういうほうが読むほうは調子がつくのかも.

「破堤」→「堤防の決壊」洪水用語をわかりやすく改定 (2006年6月22日23時38分 読売新聞)

リード部分を引用します:
> 国土交通省は22日、住民にわかりにくいと評判の
>悪かった洪水用語を改めると発表した。
>改訂されるのは、河川の水位を表す用語など44語。
>市町村が避難勧告を出す目安となる「特別警戒水位」を
>「避難判断水位」などに改める。

他に記事中で挙げられているのは「破堤」→「堤防の決壊」
「右岸」「左岸」→「○○市側」「○○町側」など具体的な地名に
でした.

となると,「堤外」「堤内」はどうなるかな?「堤防の間」「堤防の外」と,よくみたら字面とは逆に直すのかな.

と思って調べてみた.ネットの恩恵,一分で判明.国土交通省 資料です:
「「洪水等に関する防災情報体系のあり方について」の提言について」
http://www.mlit.go.jp/river/press/200601_06/060622-2/index.html

むー,用語改訂だけの話ではないですね.「どう有効に伝えるか」というもっと広い課題の話.とくに

>・水位の数値は、橋桁からの差や堤防の上面からの高さで
>示すことを併用する。
>・構造物の位置は、河川の距離標で示すのではなく、
>地域の人が理解できる地名等を用いる。

については,確かにそうだと思いましたね(このPDFの7ページ目).

さて,大盤振る舞い.全44用語を並べてみましょう.どう言い換えることが提言されているかは,前述のPDFを参照してください:

計画高水位  危険水位  特別警戒水位
警戒水位   指定水位

(○○川)洪水情報  (○○川)洪水警報  (○○川)洪水注意報

破堤  決壊  欠壊  越水・溢水  浸水  冠水  出水  洗掘
漏水  法崩れ
既往最大流量  

水防警報指定河川  水位情報周知河川
樋門・樋管  排水機場  (堤防)天端  右岸・左岸
AP  YP
堤内地  堤外地  高水敷  派川  直轄区間  指定区間
川裏  川表  法・法面  沿川  内水
強雨域
ただし書き操作  設計洪水位  サ-チャ-ジ水位
常時満水位  洪水期制限水位

<以上>
「確かにコレは分からんだろうなぁ」という用語もあるし,一方で「これも言い換えが必要なのかなぁ?」と自分が専門家の仲間入りをしていることを認識させられる用語も,やはりありました.

そして,やっぱりありましたね.「堤外地」「堤内地」


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2006.06.22

Google MapでGAME-T

Gametgooglamapnepal_1
最近こればっかりという気がするけど,GoogleMap APIでGAME-T DBのルーチン観測点を表示している様子.これはネパール周辺の拡大図.

ムスタンの観測点,なんてものがあるんですね.

そうそう,IEではなくてFirefoxで見た方がはるかに見やすい(動作が軽い)です.マーカー(点)が数百という桁になっていますとその差が出てきます. これは先日も書いたとおり.さて,仕事メインではないPCで,IEの7βを試すか.直っているかもしれない・・・あ,時間がない.

そんなこんなで,短い記事しか書くヒマがない日々.

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2006.06.09

日本は本当に科学技術大国なのか[再び]

ちょうど常温核融合スキャンダル:迷走科学の顛末を読み終わった後に,二つの出来事.ひとつは,筑波大で行われたゼミで,「確かにScience 誌の信頼性は高いけど,たまに変な論文が載るよね」「そうそう常温核融合とかね」という会話が行われたこと.そしてもう一つ,apjさんところの掲示板ブログにあるように,

言葉が水の氷結状態と水中元素濃度に及ぼす影響

というぶったまげた題名の発表がなされるというニュースが載ったこと(元ネタを探したのだけど,WWWでは見つからず.一応年次大会自体のサイトはできています.したがって,このニュースはあくまでも伝聞). それにしても,その要旨のすさまじいこと.言葉が水の結晶形態に影響を及ぼすということだけでも十分トンデモなのに(正確には,それをサポートする実験事実があまりに貧弱),今度は元素転換を言い出すらしいという観測.元素転換といえば,容易にその(トンデモ)説は常温核融合に結びつく.そして行き着く果ては「生体内の常温核融合」.夢を追いかけるのも結構だが,それを確信している人は,それなりの実験結果を出してもらわないと・・・ ちなみに,Amazonで「常温核融合」をサーチしていみると,肯定的(と著者は思っている)な本も結構みつかりますね.

常温核融合騒ぎが起こったのはあがたしが学部2年から3年にあがるとき.実は,当時そんなニュースは全然全くコレッポチも知りませんでした.一応理学部なのにねぇ. まぁ入ったところが地学科だからそんなものでしょうか.でも,上記「常温核融合スキャンダル」には,白亜紀末期の恐竜滅亡の原因をめぐる有力仮説の一つ「隕石落下説」に関係するルイス・アルヴァレスの名も登場するので,まぁ無関係ではないですね.といっても,繰り返しになるけど当時はそんなニュースは耳に入っておりませんでした.

余談ながら,この白亜紀末期のミステリーと,アルヴァレス親子(そう,物理学者のルイスだけでなく地質学者のウォルターの両アルヴァレスが登場するのだ)は,白亜紀に夜が来る:恐竜の絶滅と現代地質学という本に詳しい.松岡正剛氏の書評もご参考に.

閑話休題,この白亜紀に夜が来ると,常温核融合スキャンダルを読み比べてみると,この二つの「新説」はわずかな(見かけの共通点)の他は,あとは何もかも違いますね.見かけの共通点は,
 ・まず最初は学会に賛否両論の嵐を巻き起こした 
で,違うのは
 ・隕石落下説は物理・化学・地質学的に整合的なデータが次々に発見され,そしてアルヴァレスらの言葉(「どこそこの何何という地層を調べれば○○が高濃度で発見されるはずである」など)の大部分は第三者の手によって実証された. 一方常温核融合は,できた人ができたと言っただけ(「熱」と「中性子」と「トリチウム」のどれか一つのみの検出という例がほとんどだったが)で,他の人が実験するとできない.「これじゃ他人がそばにいると技を発揮できない(超能力”プレーヤー”の)ユリ・ゲラーみたいだ」
というところが最大かな.長い間の実証データの積み重ねが,学説の価値を決めるとすれば,最初はともすればトンデモ扱いをされ学界の大御所から猛反発を受けたにしても,隕石落下説はそれなりの「地位」を現在は固めており,一方常温核融合はいまだにキワモノ扱い・・・でもなぜこれが「人気」なんだろう?

それはそうと,冒頭のような学会発表.これは何をねらっているのだろうという疑問も・・・自然科学の専門家なら,

学会で発表した?だから何か?

と言うところなのですが(発表自体に審査が必要になる学会ばかりではないので,「学会発表」という事実を入手することはいとも簡単.), どんなトンデモ発表をし会場のあきれた白眼視を浴びても,「学会発表」という「箔」がほしいのでしょうか.

そういえば以前東大生協売店に「学会で発表!」というふれこみの文房具が置いてあったっけ.だれかだまされて買ったのかなぁ.もしそういう学生がいたら学会発表・論文提出・論文審査・論文掲載etc.のプロセスを床に座らせて小一時間説教だ(笑) それにしても,東大ですらこんなPOPが堂々と掲示してあるとは...まぁ商売上しょうがないんでしょうか.

皆さん,だまされてはいけないです.そこで声をそろえて,さあ言ってみましょう:

「学会で発表!」という宣伝文句には,「だから何?」と返しましょう 学会発表したことと,「科学者からのお墨付き」を得たこととの間には,長い長~い距離があるのです.

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2006.05.23

驚異の日

そういえば先日同じような題名をポストしたような気がする・・・

それはそうと,あがたしが今入っている学会は16(現在17個目の入会資料取り寄せ中). で,1年の中には学会シーズンというものがあり,二つの学会が見事に重なってしまうことがままあります.

で,先週末5/20~21.この日々は
 日本地下水学会 (東大)
 日本造園学会 (大阪芸術大学)
 気象学会 (つくば)
が微妙に重なりながら開催されるという緊急事態が発生.5/20の地下水学会なんて,そもそも地元だしこれに一番出そうな気がしますが,実はつくばで(気象学会開始日前日に)開かれたMAHASRI(→資料 in PDF. 千葉大樋口さん作成)の打合会に出ていました. ・・・ってこれ学会じゃないんですけど.それにあがたしは気象学会に入っていないんですけど.

さて,実はTXをつくばまで乗り通すのはこれが初めて.んーこれは定点撮影をしたいな,と思わせてくれる開発中の土地やら,TXが場違いに見える思いっきり里山景観やら,いろいろな車窓風景を見ることができました.

そしてひさしぶりのつくば.道は広いし緑は多い. おっと,ホテルオークラまである.秋葉原駅でここの広告を最初にみたときには,てっきり名前だけオークラと同じかと思ったのですが,よくみるとロゴの字体が,忘れもしないオークラ独特のあの形なのでありました (オークラは,国内・国外各地に系列ホテルをもっています).

オークラで披露宴をひらいた人は,つくばのオークラに少し安く泊まれるなんていうサービスはないんでしょうか,と甘いことを考えているあがたしは,その「オークラで披露宴をひらいた人」です.あれからもう3ヶ月たっていますが,まだまだ新婚気分であります.

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2006.05.22

有機化学美術館

Yuukibanner最近ハマっているサイトを紹介:
「有機化学美術館」

http://www1.accsnet.ne.jp/~kentaro/yuuki/yuuki.html

百聞は一見にしかず,というわけでご覧ください. あがたしから見ると,こういうふうに自分の愛する学問分野の魅力を紹介できればいいな,という目標にもなります.

高校の頃は化学と数学がもっとも得意で,しかもその化学の中では有機がいちばんのお気に入りだったっけ(遠い目).

作者のWWWサイト目次からたどれる,折り紙の小部屋国道を行くも一読の価値ありです. どこかあがたしと似たノリを感じますが,あがたしの数千倍マメですね.

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2006.05.19

フタバスズキリュウの思い出

「フタバスズキリュウ 発見から38年「首長竜の新種」」
(2006年05月16日 アサヒ・コム)
http://www.asahi.com/science/news/TKY200605150327.html

冒頭:
| 福島県いわき市の地層・双葉層群で68年に見つかった「フタバスズキリュウ」は
|新属新種の首長竜だったことを、国立科学博物館などが明らかにし、15日発表した。
|化石の発見から38年ぶりに、正体が突き止められた。発見された地層と発見者の
|鈴木直さん(54)から「フタバサウルス・スズキイ」と学名をつけ、19日発行の
|英国古生物学会誌に論文を載せる。

むちゃくちゃに懐かしい話.大学一年か二年のころ,当時東大教養部の教授だった濱田隆士先生の引率でいわき周辺の地学見学旅行に行ったことがあるのです.その時の先生の言葉が今でもよく頭に残っています.といっても,以下記憶をもとに記す言葉にはあがたしの頭の中で多少脚色がはいってしまっているかもしれない・・・とにかく,僕はフタバスズキリュウ発見地近くの解説板の前で先生のおっしゃった言葉を以下のように覚えていたのでした:

「これら中生代の大型古生物,とくに首長竜の全身標本をきちんと記載・同定し,新種ならば学名を付して学術的に国際学界に対して公開する(もちろん学界の国際公用語で)というスキルを持った人はいま日本には存在していない.私も知っている学生が外国に留学しており,そのような知識を身につけて帰ってきてからこのフタバスズキリュウが学術の世界に正しく公開されることになるでしょう」

僕の記憶がどの程度本当だったかはちょっと調べないと分からない.しかし確かなのは,先生の予言した「その時」は,まさに今であったというわけです.とは言うものの,いくらなんでも時間がかかっているなぁ.まぁ,上記の言葉を聞いたときにも,もう「発見」からすでに18,9年ほどたっていたわけですが,それからまた同じくらいの幾星霜.やっぱり古生物学者をふくめて地質学者は気が長いのか?と,言い古されたジョークに使われるネタがきっちり心の中に浮かんできます.

ちなみに,記事中の「英国古生物学会誌」とはPaleontology誌のことらしく,当該号(Vol.49, Issue 3)の目次はここにあります.さすがに本文購読は登録が必要ですが,アブストラクト(要旨)ならばこちらでどうぞ.

A NEW ELASMOSAURID PLESIOSAUR FROM THE UPPER CRETACEOUS OF FUKUSHIMA, JAPAN
by TAMAKI SATO, YOSHIKAZU HASEGAWA and MAKOTO MANABE
Palaeontology, Volume 49 Page 467-
doi:10.1111/j.1475-4983.2006.00554.x

また,いくつかの記事リンク.大半は近日中に見られなくなるでしょうけど・・・
福島民報:http://www.fukushima-minpo.co.jp/news/kennai/20060516/kennai-20060516094809.html
産経Web:http://www.sankei.co.jp/news/060516/sha039.htm
毎日MSN:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/photojournal/news/20060516k0000m040092000c.html
NIKKEI NET:http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060515AT1G1501W15052006.html
番外:意外なことにスラッシュドット・ジャパンにも↓
http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=06/05/15/1417249&from=rss

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2006.05.13

Google Mapで遊びます

このとき以来ひさびさにGoogle Mapの話題.

といっても本家のほうではなくて,Google Map APIを利用したWeb制作の話.一時的なURLなんですが,

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/~agata/himitsu/maps/mahasri-station_rain.html

をご覧ください.

GAME-T2 Datacenterの観測点のうち,とりあえずタイ・TMDステーションをGoogle Mapに載っけてみました.

楽しめますね.さて,研究者的にも楽しめるようにするにはどうすればよいでしょう.

ところで,上記ページはIE6とFirefox1.5で動作確認したのですが,この二つでは観測点ポイントの表示され方がえらく違いますね.最初の表示はIE6のほうがトロい.Ajax的にXMLHTTPを使っているから(IEではXMLHttpはActiveXによって実装されている←IE7βではネイティブになっているそうです)でしょうか. しかし観測点をクリックすると現れる(ように設定した)InfoWindowの描画はIEのほうが高速ですね.

<あがたし注:この記事は,上記URLが一時的に利用不能になっていたのでその間隠していました>

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2006.05.10

裏技はないものだ

隔週で,緑地環境計画研究室(筑波大)と自然環境形成学分野(東大)の合同ゼミを開始.

とりあえず初回は東大柏にて.  4人発表で,一人あたり一時間くらい.というわけで合計4時間というわけなのですが,

始まりが18:30

ということは,

終わりは22時半

そうなるとつくばエクスプレスで帰れるのか心配になってきますね.

話はそれるけどつくばの先生の言によれば,つくばはTXができるまでは交通に不便で,大学全体が巨大合宿状態だった.というわけで夜遅くのゼミはお約束.途中で夜食を食いにいってその後21:30から再会,なんてことも平気でやっていたそうです.

まぁちょっとあこがれる世界でもある,というかあがたし自身そういう生活だったし.

とはいうものの新婚さんはやはり帰る.というわけで時間を調べましょう.

まずは,東大前バス停から柏の葉キャンパスまでのバス

・・・はい,平日は22:59が終バス(表中「キ」がキャンパス駅へのバス).

これがおおよそ10~15分くらいキャンパス駅につく.さて,そこで何分の電車に乗れるのか? 調べてみましょう

・・・絶句.

23:07の電車が行ってしまった後に,30分弱まってやっと次の便がやってくる. いや,確かにこれまで山手線内のキャンパスだったから普通電車って10分以上待たないでしょという生活だったこともあり,やはり郊外ではいろいろ頭を切り換えなければならないよな,とは分かっているのですが,

それにしても接続悪すぎないか,これ.

それでも,ゼミに出席した学生も同行だったのでキャンパス駅の駅前開発について議論を交わしまくること25分.終電が来ました.

面白かったのは,その間回送電車が2本停車したことです.中の灯りも完璧についていて,むしろドアが開かないのが不思議なくらい. 「これに乗れたらなあ」との意見が誰ともなくでたのは言うまでもありません.

もう一つ,待っている最中に通ったのが最終の秋葉原行き快速列車.これはキャンパス駅には停車しません.猛スピードで通過する時刻は23:23くらい.ところでこれが通過する前に,守谷方面に区間快速が出発します.これは23:15出発.

というわけで裏技・抜け道好きのあがたしが考える.この区間快速に乗れば守谷で秋葉原行き快速に乗れるのでは?(この場合,守谷往復の交通費がよけいにかかることになるが,その価値の是非についてはとりあえず論じないことにして) 現地では「これに乗れたら快速に乗れるね」と学生に話したのですが・・・

というわけでこちらも調べる.まずは守谷・つくば方面,そして秋葉原方面

前述の区間快速とは, 柏の葉キャンパス 23:15→守谷23:20(着)  なのですが,残念! 件の快速はそれよりまえに守谷を出発しています.

というわけで,22:59のバスにのったらおとなしく23:37までまっているしかないというのが結論.そうなると間に読む文献あたりが必要だな,と思うのですが,実はホームにはベンチなるものがまったく,本当に全く,ありません.というわけでお手洗いの前というシチュエーションにある数少ないベンチを占拠するか(ここだとFreeSpotが使える),あるいは改札口外の情報ステーション前か自動販売機前に腰掛けることになります.

ちなみに,22:30以降の他のルートでの動きは・・・
・東大前2255→柏駅西口(バス時刻表) これだと2320ころ着くかな.で,常磐線は,23時台になっても快速上野行きが豊富.05, 23 , 32, 45, 56分とあります(時刻表
 ちなみに一本遅いバスは最終となって,23:16東大前発. これで柏に着く頃もまだ常磐線上野方面はある.

というわけで遅くなったら柏がいいのかなぁ.とはいうものの,東大→柏駅の時間がかかるので,まぁどっちもどっちなのかもしれません.

とりあえず,「泊まる」という選択肢はないし,実際選ぼうとは思わない. かつて週3,4日は研究室にとまっていた頃のあがたしをみて「おまえ結婚したらどうするつもりだ」と聞かれたことが(しばしば)ありましたが,そのときは「俺でも家に帰りたくなるような女性と結婚するさ」と答えていましたっけ.

結局,実際そうしたつもり. その結果,この3ヶ月大学泊まりをしていません.

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2006.05.04

つわものどもが夢のあと

Prefab
ごく普通の写真に見えます.ちなみに場所は東大本郷キャンパス内.工学部一号館の前です.

実はつい3月下旬まで,ここには結構な大きさのプレハブ建築物がありました.

そう,われわれ新領域創成科学研究科自然環境学大講座は,まさにその一部はこのプレハブにあったのです.具体的には,修士一年生は分野に関係なく皆ここに部屋を持ちます.そして自然環境の講義室というのはここにありました.そしてPCが一番よくそろっていた通称「GIS部屋」もここにありました.あがたしも自室から自転車で出てここにたびたびメンテに通ったものです.

そのプレハブは3月にわれわれ(を含む新領域創成科学研究科環境学研究系)がここを引き払ったら,いきなり閉鎖.そして解体.挙げ句の果てに今やきれいさっぱりなくなっているというわけなのです.なくなってしまうときは,ずいぶん早いものです.

ちなみに写真右奥にうつっている像は建築家のコンドルの像.こんなところにあるということは知る人ぞ知る.ちなみにプレハブがあったときには,二つある出入り口のうち西側のほうのすぐ目の前にありました.「銅像のほうの出口」とかいう言い方もありました.

コンドル氏からは,プレハブってどんな風に見えたんでしょうね.

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2006.04.21

野外活動は慎重に

まずは,この記事:
潜水作業中の死亡事故と再発防止について

昨年7月に東大のリサーチフェローの方が潜水作業中に亡くなった記事です.

野外活動の安全確保は,もちろん万全を期してはいるのですが,それでも事故は起こる.そのような,日常的な安全管理,リスクコントロール,そして緊急時の体制確認をしておくことが重要です.

というわけで東大では(でも,というべきでしょうか),野外活動における安全管理について,活動の「前に」書面でだすように制度化されました. その説明会が18日にあったわけです.

もっとも,多くの人にはすでにおなじみの内容だったかもしれない.それぞれが独自にこういう活動はしていましたから.しかし,大学全体を挙げて組織的に取り組むというのはこれが初めてかもしれません.

そういえば,あがたしが昔ケイビング(洞窟探検)をやっていたころ,どんな小さな活動の際にも事前に計画書を綿密に作り,必要装備のリストアップ,緊急連絡先の調査,最寄りの警察消防病院のリストetc...と事細かに書いていましたっけ.はじめは面食らったものの,慣れるとそれが当然となりました. 実際遭難騒ぎを起こしたときもすぐに緊急連絡ができました,とさ(こういうふうに役に立ってほしくない書面なんですけどねえ).

なんだかそれを思い出すような書面作成が,今度は大学の研究教育業務にも求められるというわけです(これまではPrivateで作っていました).ちなみに,内容の中にはSOX法のRCMのようなものもあります.

さて,先日の学生実習.前の日にやっとこさ所定フォーマットの書類ができあがり,事務部に提出しました.これが,柏地区新領域創成科学研究科の事務にその書類が出た第一号とのことでした.こんなに早く来るとは思わなかった,とのコメント. いや,これから数十回来ますよ・・・

ところで,この書面は「野外」活動における安全管理に関するものです.ここでいう「野外」は大学の敷地外のことですが,そうなると演習林は含まれないわけであります. といっても演習林には危険な場所多し. どういうことかというと,演習林内での活動は演習林の安全管理下に置かれるということなのです.

したがって,緊急連絡先つき参加者名簿は,新領域創成科学研究科だけでなく演習林にも出したというわけです. こういうことをきちんとやっておくと,責任体制の明確化につながります.

まぁでも,それにしても書類書きの仕事が多くなった.でも人命がかかっているので手抜きできません.

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2006.04.12

エイプリルフールには南朝復活,4/16には日本チャンピオン決定

完全に時流に乗り遅れたが,エイプリルフールには,やはり

イソプレス うおっち

が必要なのであります.

今年のネタでなぜか笑えたのが,ここの左上にヘッドラインだけがでている

>■ MTT和田氏の「電話網は国民の物ではない」発言にジャイアンが「俺の物」と反論[2006/04/01]

ですかね. GOTO弘茂氏の力作が最近は観られないけどねぇ.

さて,つぎは,いつものようにapjさんのところ.水が何かを記憶するというネタに変化球でツッコミを入れています.

そして今年のお気に入りは,これ.
ニュースな史点 2006/4/1

多くは語りません.お楽しみください~

それでは,明日から実習に行ってきます.実はその準備が大量にあり,そして他に査読やらコメントやらネットワーク設定(まだまだ安定していない・・・)やら. 結局,ここ数日終電近くでかえっています.どこがどう新婚さんなんだろう・・・ それはともかく,日程は,つぎのようになっています.
4/13 葛西臨海公園・三番瀬
4/14 彩湖→鴻巣・吉見・吹上・大里・熊谷付近の河川地形と秩父盆地
4/15 秩父演習林

実はへとへとになって帰ってきたら次の日4/16はフリークライミングの日本選手権. 場所はJR南武線「中野島」駅から徒歩10分くらいのところ.これは面白いですよ.午後から決勝で,日本最高のクライマー達の熱演がみられます.

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2006.03.29

引越の余波

つくばエクスプレスに関しては先日につづいてまだまだ言いたいことはあるのだけど,ここ数日はそれどころではない状態.

引越もさることながら,日本地理学会で委員に二つ任ぜられたので埼玉大学まで行ってきたのであります.二日間ともね.

で,思い出したのが,各種学会に対する住所変更手続き.ちなみにあがたし勤務地の新住所は

 〒277-8563  柏市柏の葉5-1-5 環境棟566号室

です.どうぞよろしく.

で,入っている学会15個以上のあがたしは,以前職場を変わったときもたくさんの住所変更手続きが必要だったので,それを記録にまとめたのでした.こちらです.

それにしても,当時(2003年)はまだ14個しか入っていなかったのか,と,ちょっと感慨.

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2005.12.06

ひろゆき氏は仲間?

「ひろゆき氏は、冬でも素足にサンダルだったわけで」(「モバイル編集部、ただいま取材中」12/2の記事より)
http://plusdblog.itmedia.co.jp/ksaito/2005/12/post_43b3.html

>ところでひろゆき氏は、マスコミが集まる記者会見の場にもサンダル姿で現れることで知られる。

お,仲間.あがたしもサンダル派です.冬もそうなんだけど,結構驚かれます.ぼくにとっては自然で普通なことなんですけど・・・全然寒くないしね.でもこの記事と同様に「何かポリシーでもあるの?」と聞かれたこと,多数なのであります.

もっとも,ひろゆき氏のほうが一枚上手なのです.よく読むと「素足に」サンダル.なるほど,これはつわもの.あがたしは靴下にサンダルです.

はじめて彼女に出会ったときもサンダルで(ちょっとハイキング的に土の斜面を歩く場面もあったというのに),それからもサンダルで,そしてそれからずうっとサンダル.みぞれ混じりの冷たい雨が降る日もサンダル.

でもですね,昨日一昨日と革靴で帰ってきました.というのは,今日は各種ミーティングのほかに修士論文中間発表会がありまして,その関係でプリンタ部屋とか学生部屋とかに入り浸り,「講義モード」の格好のまま帰らざるを得なかったからです.というより昨日今日と,大学にあわせて25時間はいたはずなんだけど(最近は泊まっていないのでこの程度で済んでいるのですが),うち自分の部屋にいたのは3分くらい.着替えだけだったのであります.なんだか営業マンの「直行・直帰」に近い生活であります.

というわけで明日は革靴ででかけてサンダルで帰ってくる,というわけです.

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2005.11.17

そんなことには負けません

明日からの展覧会を今日知るというのはなんとも間が悪い.

東京大学史料編纂所で,18,19日の両日,「東京大学史料編纂所の国宝・重文名品展」を2005年11月18・19日に開催します(→ポスターPDF).

国宝・島津家文書をはじめとしてソノ道の人には垂涎の,貴重な名品が展示されます.

でも,たった二日間.

そして,(ここは業務連絡なのですが)あがたしは明日から3日間実習で富士山山麓に行くのです.湧水を巡る巡検ですからあがたしが登場しないわけにはいきません.しかし,史料編纂所には行けないわけです.ちょっと残念といえば残念.

残念といえば,たとえば19日土曜日は結婚式の打ち合わせに最良だった日でありますが,これも前後にずらすこととなりました.さらには20日は予定の披露宴会場でブライダルフェア,つまり本番のデコレーションの雰囲気を見に行くことができ,花やテーブルクロスを決める絶好の参考となるのですが,これもあがたしはいけず彼女が一人でいくはめに.

うーむ,実習のある11/18-20はにあがたしが興味をもちそうなイベントが見事なまでそろったのであります.もちろん全部行けず.これには我々をじゃましようとする何者かの意志を感じるぞ(笑) でもそんなことにはへこたれない二人なのでありました.

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2005.11.14

動く大地に挑む先輩

昨日につづいて,ネット記事でみつけたあがたしの知り合いの話:

「渡辺 満久さん 地道な調査・研究で郷土の活断層確認」
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/kikaku/061/16.htm
(朝日新聞新潟 2004/10/05)

東大理学部地理学教室にあがたしが学部生ではいったときにすでに大活躍していた大学院の先輩でした.何も分からず連れて行かれた実習旅行(1週間.東北)では,雨中の火山灰地層露出地点(「露頭」といいます)で熱弁をふるってましたっけ.

動く大地というと,名著「大地の動きをさぐる」(杉村新)を忘れてはいけません.中学生高校生向きにかかれた平易な本で,変動地形学の魅力・エッセンス,日本の国土の成り立ち,未知の学問分野を自らの才覚と努力で切り開くおもしろさ・・・そういったものが見事に兼ね備わった必読本というわけです.ご自分の書棚に,どうぞ.


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2005.11.11

ベトナム語翻訳,いや誤翻訳

女子高生の制服がまっしろなアオザイであることと,料理が日本人(とくにあがたしのような薄手の味好み)の舌に見事にマッチすること,酒を飲むときにはとにかくやたら乾杯する習慣があることなどなど,いろいろなことを知ったベトナム初体験でありました.

帰国後調べ物があって(てか出る前に調べたかったのだけど),WWWでベトナムの会社を検索すると,なぜか「翻訳する」のリンクがGoogleに.あれ?と思ってクリックしてみたら,どうやらGoogleがベトナム語ページを英語ページか何かと誤解して,無理矢理それを日本語訳しようとしたみたい.

さあ,結果は?

=====
Th?i のgian v?a のqua のch?ng のt?i か. か. nh?n の???c のkh か. nhi?u のc?u の h?i のc?a のb?n の??c v か. c?c のv?n か. か. li?n の quan??n のvi?c のd?ng?i?n tho?i di??ng (?TD か.) l?m の変復 調装置v か. thay th か. の?i?n のtho?i c か. か. か. k?t の n?i のインターネット。V か. (c?a S-Fone)?i?n のtho?i CDMA のch?ng のt?i か. か. か. か. c?p の??n のtrong の b?i " L??t WAP tr?n?i?n tho?i CDMA " の(TGVT a, 1/2004) 。 Trong のb?i のvi?t のn?y ch?ng のt?i のmu?n のcung のc?p の nh?ng のth?ng の錫のli?n のquan??n のv?n か. か. n?u の tr?n のv?i の?i?n のtho?i s か. d?ng のc?ng のngh か . Gsm (d?ng のcho のc?c 木曜日か. bao s か. d?ng のd?ch v か. c?a Vinaphone v か. Mobifone のViettel のc?ng s か . d?ng のc?ng のngh か. Gsm のnh?ng nh か. cung のc?p の d?ch v か. n?y ch?a のtri?n のkhai のd?ch v か. GPRS) 。
=====

・・・合掌

閑話休題.というわけで帰国しました.身体は元気かつノー事故だったんですが,飛行機の旅はなかなか難物でした.2時間遅れ1回,3時間遅れ1回,乗り継ぎの全力疾走1kmが1回,そしてとどめに荷物未着(生まれて初めての経験).

バンコクかハノイのタイ航空のスタッフがしでかしたことなのに成田の日本航空の社員が平謝り.同じ目にあった人が隣の荷物未着対応カウンターで「どうしてくれるんだ!」とやたら激怒していて,「ここのカウンターはこういう人ばかりくるから大変な仕事だよなぁ.ストレスたまるよなぁ,だいたい”自分”の責任ではないのに」と思っておりました,はい. 結局日航の方が5日間ほど探し回り,あとの便で届くなどして見つかったら宅配便で送ってくれるそうです.

あがたしですか?怒ることで荷物が見つかるならいくらでもそうしますけどね.まぁもともと私物の衣類程度しか入っていない(大事なもの・・・たとえば今回ゲットしてきたデータとか,そうそう,彼女へのおみやげとか(笑)・・・はもちろん機内持ち込み厳重管理♪)ので,「こりゃタダで荷物宅配サービスが使えるね♪」とバラ色の余裕こいていられたわけです.

現実には,観測機材をトランクに入れて送ることもあります,てかお約束です.それが未着だったら研究プロジェクトの進行に大きな影響を与える(実際実例あり)ので,これは人ごとではすまないんですけどね.とりあえずはダメージの少ない荷物で,バゲッジ未着の練習ができたわけです.

ほかにもいろいろ貴重な体験ができました.今回の旅のネタだけで,毎日書いても一ヶ月blogを持たせられるくらいはありますね.

さて,帰国したはいいがまったく休むヒマもなく翌日は結婚式打ち合わせ,じゃあ翌週はといえば金土日は富士宮市で実習・・・と,ゆっくりできまへんなぁ.では,blog再開です.

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2005.11.03

…失笑(日本は本当に科学技術大国なのか)

明日からタイ・ベトナム出張.しばらく更新はお休みです.っていつも休んでばかりだけど.

今日のネタはシンプル.とりあえず,ここら↓あたりを読んでみてください.
「発掘!あるあるトンデモ大実験」
http://www6.ocn.ne.jp/~syuneido/
教養ドキュメントファンクラブ」あるある大事典の項
http://homepage1.nifty.com/sagi/aruaru.html

そして次に,この記事↓を読んでみましょう.
「あるある大事典 10年目突入」(読売新聞 2005.10.21)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20051021et13.htm

おもわず失笑しましたねワタクシは.そもそも副題の「信頼第一が長寿の極意 視聴者の目線大事に」って,まぁ後半は視聴者ウケをねらうという意味では番組の態度としては正しいんでしょうけど,前半は噴飯ものの一言.信頼ですか信頼.研究者でなくても噴飯ものでしかない「とんでも実験」の数々,破綻した論理,特定の食品だけを推奨することの無意味さ・・・血液型と性格に連関があるという番組を流し続けていてBPOで問題とされたのも,あるいは番組で礼賛したにがりについて国立健康・栄養研究所から注意勧告が出されたのもまたいとをかしという番組が,何を偉そうなこと言ってるんでしょうか.まさか番組制作者は「国家権力から弾圧された殉教者」と自分のことを思って居るんでしょうか・・・って冗談があまり冗談に思えないんですけど(笑).

>『1』より『2』の方が情報内容が多く、取材は大変。でも、正確な情報を伝えることで得る視聴者の信頼がすべて。中途半端は許されないんです

中途半端の代名詞のような番組が何を言うか.まぁ中途半端以前といえばそうかもしれないけど.

ところで,この番組の司会は堺正章.彼は別の番組でも司会をしています.NTVの,「世界一受けたい授業

この番組の11/19(土)に安井さん(いまや国連大学副学長)がでるんだそうです.もちろん先生役としてです.
で,その内容がすでに安井さんのサイトに紹介されています.
http://www.yasuienv.net/MisunderstandNo1-1.htm
安井さんとしてはちょっと異色かな.おもしろいです,これ.もっとも,番組に出てくるのはこの内容のごく一部だそうです.

口さがない疑似科学ウォッチャーからは,「この安井さんの記事通りの内容ならいいけど,スポンサーの意向によって全然逆の結論に持ってゆかれるんじゃないか?そうだったらバッシング開始だな」という指ぽきぽきの音が聞こえてきています.

で,注目したいのは司会の堺正章のリアクション.あるある大事典がいかにインチキで非科学的か安井さんなら斬りまくっているはずで(ちなみに安井さんがマイナスイオン神話に鉄槌を下し始めたのはあるある大事典の番組を見たのがきっかけだそうです),いったいどんな反応を示すんでしょうかねぇ.

なんにせよ,こんなトンデモ番組が大手をふってまかり通り,そしてそれが「科学」だと思いこまされている人だらけの我が国日本とは,いったいいかなる意味で「科学技術大国」なのでありましょうか. 後輩(高校生以下も含む)には科学のありかた・なりたちを正しく伝えてゆくという努力は,やはりたゆまず続けて行かなくてはならない,と改めて思わされるトンデモ記事でありました.

あがたしの母親は,あまりこの種の番組を見ず,見てもはなから信用しないという態度でした.むしろ高校までのあがたしのほうがTVにだまされていたなぁ(新聞についても同様で,大学に入ってから初めてその嘘と欺瞞に気づいた). というわけで,(突然告白すると)来年所帯をもつことになったのですが,新家庭はせめて,TVのたれながす妄説に惑わされないものにしなくてはならぬと思っております,はい.

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2005.10.13

登場・学士会館の錯視

昨日紹介した学士会館の絨毯錯視のことを,錯視ならこの人,立命館大の北岡明佳氏に知らせたら,

http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/classic3.html

さっそくそれを図案化した錯視デザインを作ってくれました.題して,そのままずばり学士会館の錯視です.

もとの絨毯錯視の,錯視を呼び起こすエッセンスのみをシンプルに抽出し,それを図案化する見事な技術には脱帽です.

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2005.10.12

街角絨毯錯視

昨日(また)紹介した北岡明佳氏の錯視のサイトには,「街角錯視」()というコーナーがあります.それにあやかって,先日,東京は神保町の「学士会館」でみつけた錯視を紹介します.

m_2005038-20_Gakushi-Illusion1

床の絨毯には大小二種類の円.このうち,小さな円の方は,遠くに行くに従って楕円形になるように見える,というのは斜め見下ろしなのですから当然なのですが,その長軸の向きが一つおきに左右に傾いて見えるのです. この効果は円が遠くなればなるほどはっきりしてきます(写真よりも実物のほうが錯視量は大きいです.うーむ写真が下手なのかなぁ. ちなみに,オリジナルの写真サイズはこれより大きく,これを全画面で表示すると錯視量は増えるように思いますが,ファイルサイズの関係で半分程度にまでサイズを縮小しています,残念).

m_2005038-21_Gakushi-Illusion2

m_2005038-22_Gakushi-Illusion3


すこし拡大するとこんな感じです.長軸の向いている(ように見える)方向は,各小円を「はさんで」いる二つの大円の方向を向いています. 本当は縦位置の写真なのですが,横にしたほうが錯視量が大きく見えるのであえて横にしました.

m_2005038-23_Gakushi-Illusion4


もしかして本当に小円はゆがんでいるんじゃないだろうか?と思って真上から撮ったのがこの写真.ちゃんと正円です.ただ,錯視長軸の向きに直径を示すかのような直線が引かれています.

この直線のせいで錯視が起きているのか,それとも大円との関係が原因なのかは,この直線を取ってしまった絨毯を作って実験してみるとはっきりするでしょう.あるいは逆に直線を残し,大きな円をすべて消し去った状態(小円だけが絨毯の中に点在する)で見てみるとか・・・

いずれにしても,北岡氏の見事な錯視に比べるとやや錯視量の点では見劣りしますが,自力でこういうものを発見するというのはおもしろいものです.これも長年にわたる「学士」の交流や活動をささえてきた学士会館の御利益なのかも?

後日記:これをもとにして北岡さんによってシンプルな錯視デザインが制作されました→参考

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2005.10.11

眼鏡錯視の世界

立命館大学・北岡明佳氏の有名な錯視サイト.そこの1ページである「クラシックな感じの幾何学錯視(2)」に,いきなりあがたしが登場.

眼鏡をかけていないと分かりづらい(原理的にわからない?)錯視でありますが,錯視量はなかなか大きいです.

北岡さんは,同様のアイデアをためていたのか,眼鏡依存色収差錯視というページまで新たに作ってくださいました.この中の「金箔と銀箔」という作品では,立体視の錯視も見えますね.

ところで,私は近視の眼鏡をかけていて,上記北岡さんのページでも近視眼鏡を前提とした説明が付されています.そして,「遠視の場合はたぶん逆」と書いてあります.遠視眼鏡の方,どうでしょうか.

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2005.10.07

イグ・ノーベル賞2005年度にドクター中松

昨年にひきつづき,秋の風物詩?イグ・ノーベル賞が選ばれました.

なんとあのドクター中松も選ばれています.

とりあえず,2005年度受賞者リストを仮訳しました.まだよく分からない内容もあるので,変更があるかもしれません.

====================

農業の歴史
 ジェームズ・ワトソン氏(ニュージーランド マッセイ大学):「Richard Buckley氏の爆発するズボンの意義についての学問的研究」
 参考文献:"The Significance of Mr. Richard Buckley's Exploding Trousers: Reflections on an Aspect of Technological Change in New Zealand Dairy-Farming between the World Wars," James Watson, Agricultural History, vol. 78, no. 3, Summer 2004, pp. 346-60.

 授賞式の参加者: ジェームズ・ワトソン

物理学
 ジョン・メインストーン氏・故トーマス・パーネル氏(オーストラリア・クイーンズランド大学)
 「固まった黒色タールが9年に1滴ずつの速度で漏斗を落ちる実験を1927年から継続していることについて」
 参考文献:「The Pitch Drop Experiment」; R. Edgeworth, B.J. Dalton and T. Parnell, European Journal of Physics, 1984, pp. 198-200.
 授賞式の参加者:ジョン・メインストーン

医学
 グレッグ・A.・ミラー氏(米国ミズーリ州・オークグローブ)
 「ニューティクル(三種の大きさ・三種の形をとれる犬用代替人工睾丸)の発明」
 参考文献:US Patent #5868140, and the book Going Going NUTS!, by Gregg A. Miller, PublishAmerica, 2004, ISBN 1413753167.

 受賞者は授賞式に来場できないので,ビデオで受賞スピーチが行われる.

文学
 ナイジェリアのIT企業
 「何百万通ものメイルを継続的に作成・送付することにより,”わずかな投資支援をしてくだされば多くの益を得ることができ,それを心ある支援者と分かち合いたい”としている個性豊かな人たち~Sani Abacha将軍,Mariam Sanni Abacha夫人, Jon A Mbeki 弁護士~を全世界に紹介したことについて」

平和
 クレア・リンド氏ピーター・シモンズ氏(英国 ニューキャッスル大学)
 「スターウォーズの名場面をバッタに見せたときの脳細胞活動の電気的観察
 参考文献:"Orthopteran DCMD Neuron: A Reevaluation of Responses to Moving Objects. I. Selective Responses to Approaching Objects," F.C. Rind and P.J. Simmons, Journal of Neurophysiology, vol. 68, no. 5, November 1992, pp. 1654-66.
 授賞式への参加者:クレア・リンド

経済学
 ガウリ・ナンダ氏(米国 マサチューセッツ工科大学)
 「繰り返し逃げては隠れるアラーム時計の発明により,人々が朝確実にベッドから出てきて,その分生産的な時間をより多く持てるようにしたことについて」
 授賞式への参加者:ガウリ・ナンダ

化学
 エドワード・クッスラー氏(米国・ミネソタ大学),ブライアン・ゲッテルフィンガー氏(米国・ウィスコンシン大学)
 「長らく謎だった問い”シロップの中での水泳は,水の中より速いのか遅いのか?”に確証を与えるための注意深い実験を行ったことについて」
 参考文献:"Will Humans Swim Faster or Slower in Syrup?"; American Institute of Chemical Engineers Journal, Brian Gettelfinger and E. L. Cussler, vol. 50, no. 11, October 2004, pp. 2646-7.

 授賞式への参加者:ブライアン・ゲッテルフィンガー,エドワード・クッスラー

生物学
 ベンジャミン・スミス氏(オーストラリア・アデレード大学,カナダ・トロント大学,Fermenichファーメニッッヒ香水会社(スイス・ジュネーブ),ケムコム社(フランス,Archamps)),クレイグ・ウィリアムス氏(オーストラリア・ジェームスクック大学,サウスオーストラリア大学),マイケル・タイラー氏(アデレード大学),ブライアン・ウィリアムス氏(アデレード大学),早坂洋司氏(オーストラリアワイン研究所)
 「131種のカエルがストレスを受けた際に出す異臭を嗅いでカタログ化する苦労に満ちた実験について」
 参考文献:"A Survey of Frog Odorous Secretions, Their Possible Functions and Phylogenetic Significance"; Benjamin P.C. Smith, Craig R. Williams, Michael J. Tyler, and Brian D. Williams, Applied Herpetology, vol. 2, no. 1-2, February 1, 2004, pp. 47-82.

 参考文献:"Chemical and Olfactory Characterization of Odorous Compounds and Their Precursors in the Parotoid Gland Secretion of the Green Tree Frog, Litoria caerulea," Benjamin P.C. Smith, Michael J. Tyler, Brian D. Williams, and Yoji Hayasaka, Journal of Chemical Ecology, vol. 29, no. 9, September 2003.
 授賞式への参加者:ベン・スミス,クレイグ・ウィリアムス

栄養学
 中松義郎氏 (日本・東京)
 「34年の間すべての食事の写真を撮り続けその内容を遡及的に分析していることについて」
 授賞式への参加者:中松義郎

流体力学
 ビクトール・ベンノ・マイヤー-ロチョウ氏 (ドイツ・ブレーメン国際大学,フィンランド・Oulu大学),ジョゼフ・ガル(ハンガリー・Loránd Eötvös 大学)
 「基本的な物理法則を用いてペンギンの内部の圧力を計算したことについて(詳細はレポート”Pressures Produced When Penguins Pooh -- Calculations on Avian Defaecation”による)」
 レポート出典: Polar Biology, vol. 27, 2003, pp. 56-8.
 ビザの関係で受賞者がこられないので,マイヤー-ロチョウ氏がビデオでメッセージを述べる.

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2005.08.26

ヲタク度判定テスト結果

日本語だとひとつの言葉に分類されそうなジャンルに,他国語ではいろいろな単語が当てはめられていてしかも相互に意味が異なるという場合が多々あります.

たとえば,英語の
Geek
Nerd
Dork
Freak
あたりは,日本語なら,まぁ「ヲタク」でありましょうか.でもそれぞれ微妙に異なる意味合いを持っております.

さて,それぞれの人の「Nerd」度,や「Computer Geek」度を測るテストがあります.

Nerd度→http://www.nerdtests.com/ft_nq.php
コンピュータGeek度→http://www.nerdtests.com/ft_cg.php
であります.

あがたしの結果は,まず「Nerd度」だと

===================
2% scored higher (more nerdy), and
98% scored lower (less nerdy).

What does this mean? Your nerdiness is:

All hail the monstrous nerd. You are by far the SUPREME NERD GOD!!!
===================(強調はあがたし 以下同)

百人中2位か3位の成績で「Nerd」らしい・・・

コンピュータGeek度は

===================

6% scored higher (more computer geeky),
1% scored the same, and
93% scored lower (less geeky).

Compared to those in the same age group as you:

10% scored higher (more computer geeky),
0% scored the same, and
90% scored lower (less geeky).

What does this mean? Your computer geekiness is:

You are a Supreme Computer Geek. Can you say, "Hey look at me, I'm a computer geek!"
======================
だそうです.全体では100人中4位の成績だけど,同じ年齢層では同10位になるとのこと.やはり元祖マイコン世代は競争が激しいのかな?

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2005.08.21

略語三昧

ずいぶんと遅れての更新となりました.この間にも,暴風雨の中での水文観測実習・炎暑の大学院入試監督・鎌倉ぼんぼり祭り探訪・千葉佐倉の歴博24年ぶりの再訪・・・などいろいろなことがありましたけど,今日は,一昨日の出張の話題.

GAMEという国際プロジェクトがあります.いや,正確には,ありました.これはアジアモンスーン地域の気象・水文・災害・水資源etc.etc.にかかわる諸問題のうち,とくに科学的な方面について観測を充実し,知識を深め,人脈を確立し・・・という,日本が中心となって言い出してアジア各国を巻き込んで実行しているプロジェクトなのです.いや,だったのです.

ところが基本となるファンド(資金)はもう交付が終わってしまいまして,今後は各研究者の個別資金・個別行動の集合体として同様のプロジェクトを動かす必要があるわけです.というわけで今後の戦略をどうするね?という会合が必要となり,8/19に名古屋大学でそういう会が開かれたというわけです.

ちなみにあがたしはこのGAMEの中では,熱帯域についてのデータセンターの「所長」となり,各種気象水文データの収集公開を行っています.

それはともかく,やっと本題.19日たった一日の会議で;何十人の人が発表を行なったのですが,そこにでてくる略語がまぁすごい量!以下に列挙してみますね.要望が多ければ,全部について後日何の略か解説を行いますのでお便りお待ちしております.

ADEOS
CCN
DEM
DJF
ENSO
GCM
GMS
GPV
ISM
ISV
JJA
LAI
LEO衛星
LSM
MC
MJO
MPV
NAO
OLR
PBL
RH
RCM (最初RSMと書いてしまったけどこれは間違い.失礼!)
SRTM
SST
Tbb
TRMM

衛星名ははいっていますがプロジェクト名などの固有名詞は入っておらず,それが入ると,このリストは一気に二倍の長さになりますね.

それにしても全部すらすらと分かる人が世間に何人いるのか,と考えてしまいますね.8/19に名古屋大に集まった人が,その大半だったりして.

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2005.07.22

宇宙への合掌(ひまわり5号引退)

「GMS」といえば,ビジネスでは大型スーパーのことを指す一般用語.でもほかの業界では違う意味になります.

たとえば,気象・人工衛星ギョーカイでは,GMSといえば通称「ひまわり」のこと.

スペースシャトル野口さんで宇宙ねたで盛り上がるなか,長い間ぼろぼろになるまで無理を重ねて仕事を続けてきたひまわり5号~ギョーカイ用語ではGMS-5~が,やっとその任を解かれ,ひっそりと表舞台からさりました.

「静止気象衛星5号(GMS-5)「ひまわり5号」の運用終了について」
http://www.jaxa.jp/press/2005/07/20050721_gms-5_j.html

「8年間、地球画像送り続け…「ひまわり5号」運用終える」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/science/news/TKY200507210092.html

後者の記事末尾の,
>すでに静止軌道から外され、21日午前11時ごろ、電波の送受信を終えた。

という部分が何気なく泣かせます.本当に,「長い間お疲れ様.本当にありがとう.そして,永遠にさようなら」というかんじであります.なにしろ3万6千キロ離れた遠い遠いところですからね.まさに今生の別れというところです.

GMS-5の開発・打ち上げ・運営に携わった方も,万感の思いで最後の交信を見守ったでありましょう.

これとよく似ているのは,高度経済成長とその後の発展をかげでささえた企業内の大型コンピュータシステムが,その後新鋭機種にリプレース(これも業界用語.入れ替えのこと)されるとき,旧機をシャットダウンして電源を切るという情景ですね.開発・設置・運営当時の要するにプロジェクトXメンバーが皆集まって思い出話に明け暮れるというわけです.これもまた,「長い間老体に鞭打ちがんばってきた.本当にありがとう,お疲れ様」という感じなのであります.

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2005.07.15

修論発表会,7/19

http://www.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/main/05akiMron/

にプログラムを公開しました.何のかというと,修士論文発表会です.

こんな季節に?と思うかもしれませんが,ウチ(東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学講座)では秋入学・修了の制度があるのです.その9月修了予定学生が,去る7/11に修士論文を提出し,来る7/19火曜日に一斉に発表会を行うのです.

HOT6で連戦を続けて肉体的にはボロボロとなっているであろうJリーグ選手と同様に,彼らもいま精神状態を極限まで高揚させ,想像を絶する壁を乗り越えようとしているのです.そういったプロセスが,彼らのポテンシャルを引き出すという過程もまたみものです.

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2005.05.04

仕事もしている話

なんだか最近のblogをみると,あがたしは関係ない本を読んでいるばかりじゃないかという声が聞こえてきそうな.

というわけで5/2,3の仕事を紹介:

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/GAME-T/GAIN-T/

です.

正確に言うと,右側の「What's New」の冒頭に出ているあたりが,最近のお仕事.

もっとも,この欄をみると,更新自体が半年振りだということがバレるなぁ(笑)

閑話休題,これは,

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/GAME-T/GAIN-T/map/raingaugemap_GAME2-all2.gif

に示されている東南アジア・東アジア各国の気象観測点からかき集めたデータを,整理公開しているデータベースなのです.現時点では,水文気象的に重要な,日雨量についての公開が主になっています.

5/2,3に行ったのは台湾島ミャンマーに関するデータ公開整備.5/5にはあとネパールバングラデシュについて作業します.

あと,口外できない仕事というのも多数あって,なかなか好き勝手に仕事するというのは出来ない状態ですね(なんだかいままで好き勝手やっていたような言い方だなぁ(笑)).

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2005.04.30

あがたし流 論文の書き方作り方

4/11~13の荒川実習の日記もまだなんだけど,先に4/20の日記を・・・

以下,http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/~agata/doc/20050420_MatsumotoSeminar/index.htmlより転載:

=====

東京大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻気候学研究室(松本淳助教授)では,毎週水曜日に気候学コロキウムというゼミを開催しており,安形も時間があるときには参加しています.

2005年4月20日には,安形が発表することとなり,下記のプレゼン資料を使って,「安形流 論文の読み方作り方」という,基本的事項に関するレクチャを行いました.

論文は「書く」というよりは「作る」ものであるというのが安形的な感覚です.そしてその作り方のノウハウは,「読み方」とあわせて会得してゆくものだという考えももっています.はっきりいって正統的な教え方ではないでしょうが,長い経験に裏打ちされた実用性の高い内容だと自負はしています.

なお,同様の内容を別に文章につくり,安形自身のblogに掲載もしています(→前半後半

.発表当日には,この文章をプリントアウトして配っています.レクチャを聞いた上でこの文章を読むとさらに理解が深まるでしょう.

また,途中までは高橋メソッドという,極端に大きな文字のみを使う手法を採用したプレゼンとなっています.

=====

というわけでこのblogに2005年1月に書いた内容のレクチャをした,という報告でありました.

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2005.04.08

願わくば花の下にて(新入生歓迎)

世の中,幾らなんでもこれはできすぎだろうという出来事が,たまに起こるもんですな.

4/5,入学式.わが自然環境コースは修士33名,博士16名という,大勢の新入生を迎えました.

で,翌日.4/6. いきなり気温があがり,本郷キャンパスのソメイヨシノが一気に満開!

カメラつき携帯をもっていて恋人がいる人なら,これを見た瞬間写真にとってパートナーに送るに違いない,そんな気がする美しい光景でありました.

それから今日まで,毎日サクラの花を眺めるキャンパスウォークを楽しんでいるというわけです.

今日の夕方はすごかった.キャンパス内の桜の木の下は花見客でどこもいっぱい.

とくににぎやかだったのは加賀大聖寺藩江戸上屋敷跡という碑のある広場,医学部図書館前です(「すずかけ」という名のレストランがある).

というわけで今日は珍しく普通の日記風で終わります.

新入生の未来に,乾杯です.
ちゃんと,育てなくっちゃね.

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2005.03.31

3/28,29 地理学会

修了式が終わったばかりなのに,もう学会シーズン.というわけで東京の青山学院大学にて日本地理学会

青学は,国連大学と青山通りをはさんで向かい合う,瀟洒なキャンパスでありました.

ウチの研究室から,出るわ出るわ発表者.こちらにリストを作っておきました.

1日目(3/28)はやはり公開講演会「京と江戸の景観を復原する ―3D-GISを用いて―」が面白かった.専門知識のレベルを問わず,老若男女楽しめました. それにしてもここまで気合入っている人いるんだねぇ,とモチベーション増大. 野上(道男)先生の洒脱な司会ぶりも健在でした.

質疑応答タイム.誰も手を挙げない.満場の視線をあびて,ああやっぱり,あがたしが挙手してしまうのでした.本質とはあまり関係ない質問しかできなかったけど,「つまらん質問するな」という人は,はい,ぜひご自分で(あがたしより先に)手を挙げてください. そろそろ質問大魔王あがたしの座を脅かすような後輩が出てきてもいいんじゃないのかと思う今日この頃.

二日目,座長(本当です→証拠).といってもシキるのは二人分の講演だけだけど,座長は自分の質問より会場からの質問を優先するべきなので,自分では講演後に発表者に直接質問しに行きました.「海外研究(自然)」というセッションだったけど,TVや新聞では分からない外国の自然と人間の姿を垣間見ることができて意義深いものでした.残念だったのは聴衆の数がちょっとさびしかったこと.

そして最後まで聞いたのは,シンポジウム「ヒートアイランド研究の新しい流れ」.

質疑応答タイムはあがたしが手を挙げるタイミングを逃しました.が,あがたしが聞きたかったことは見事に他の方が質問.測れば測るほどわからないことが増えてくるという面白い(やってるほうは大変だけど)状態から,だんだん研究者間の共通理解のステージへ.

青山といえば,去年京都で訪れた,「lisn」という店の青山店があります. これはごく近くまで行かないとそこが何かの見せであること自体が分からない不思議な外観でありました.入り口のドアも,店の入り口にしては微妙なデザイン(まぁ周りにはこういう店が多かったですが)

中は客がおらず,静かでした.時間はあまりなかったのだけど,できるだけゆっくり,お香を選びました.

うち一つは「こねこのあくび」っていう名前なんだけど,これに限らず,どのインセンスも面白いネーミングなんですよね.

夜は原宿駅前という,あがたしにはなんとも似合わないシチュエーション(笑)で,修了生を送る会.

これでお別れ,という学生も多数. 4月からの飛翔を祈ります.

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2005.03.28

3/24,修了式

おくればせながら,去る3/24は修了式だったわけです.

自然環境コーストップページ http://www.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/ に,当日の写真をかいつまんで載せました(本当は200枚くらい撮っている). 個人の特定できないようなサイズにまで縮めたので,なんだかよく分からない画像になってしまったかもしれないけど・・・

個人情報の取り扱いには敏感になる必要があるのです.

修士の修了生は自然環境コースに入ってきたのは2年前.というわけであがたしと同時にこのコースに入ってきたことになります. 彼らに対しては,「同級生」というのは言い過ぎにしても,「同士」という感じが,あがたしにはしていました.

その彼らの,あがたしがゼロから面倒をみることになった初の学年の,修了です.感慨無量でないわけがありません.

昨年の修了生(修論生)に対しては,ちょっと距離を近くに置きすぎたような気がする.それが修了生にとっていいか悪いかはおくとしても,あがたしの心身にはかなりのダメイジがあり,修論提出後しばらくは自分の行動がまともに定まらなかったくらいです.

で,ことしはむしろ修論生とは距離を置くようにしました.

結果:やっぱり同じくらい苦労しました(笑)

でも去年とは違って,その苦労を楽しむ余裕が出てきたような気がします.これは別に去年と今年の修論生の資質に差があったというわけではなく,あがたしがそれだけ成長したというわけなのでしょう.その成長とは,たとえば「立場をわきまえた行動を求められているという意識」が,昨年になってはじめて生まれてきたことであります. 

そんなこと何をいまさら,と言われるかもしれませんが,ここに入るまでは,好き放題他人の目を気にせず行動をするべしという価値観をもち,実際それがある程度は通用した世界にいた(と思っていた:後から分かったのだけどそれでだいぶ他人には迷惑をかけていたらしい・・・)あがたしにはまさにコペルニクス的転換であったわけです.

まぁこういうことは「後から」自覚するものです.一方,やっている最中に自覚していたというのは,日々成長を続ける修論生諸君を見ていると純粋にうれしいということでありました.彼らは自分の成長を自覚していたかどうか分からない.分からないけど,その成長はひるがえってあがたしの力なり,(社会人としての)欠点を修正しながらよりよく生きようというモチベーションなりになっていたのであります.

教員主催「送る会」のスピーチでは,修論生に口をすっぱくして言っていた言葉を,もう一度贈りました:

「フロンティアの”研究”では,世界の中の誰かが答えを知っているわけではない.ましてや正解を誰かが教えてくれるわけではない.君の出した答えが,すなわち正解である.」

そして,修論を終えた今は,こういうこともできます:

「自分で答えを出す力は,もう君は持っているはずだ」

そして

「そのことに気づいたこと,それが君にとっての一生の財産になる」

羽ばたく若者達に幸あれ

あがたしももうすこしマシな人間になるよう努力します.

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2005.03.10

PENCKって誰が名づけたんだろう

昨日につづいて,地理屋,それも地形学を主とした自然地理屋(だった)あがたしとしては触れておかねばならない話題:

ITMediaの記事:「誰1人が欠けても作れなかった~「PENCK」完成までの道のり 」
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0502/24/news018.html

いや,実は話題となっているそのフォルムのネタではないのです.「PENCK」とういその名前なのです,自然地理屋が反応してしまうのは.

この件については,完全ウチワウケということで話はここまで.たまには,懇切丁寧な説明なしでネタをポンと置いておくのもよいでしょうといいわけをします

え,何のことかヒントが欲しい?うーむ,では

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/2527/hito-geo-dic1.html

あたりはどうでしょう.

というわけで,対抗機種の名前は「デービス」で決まりでしょうか.あ,それだと湿潤変動帯である日本では売れないかな.

さらにマニアック方面にいくと,上記に出てくるデービス氏のフルネームは,ウィリアム・モリス・デービスでありまして,これがまたアールヌーボー絡みででてくるウィリアム・モリスとみごとにカブっているところがあがたし趣味であります.

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2005.03.02

東大入試に水資源(と自然環境)

国立大学入学二次試験(の前期日程)が終わりました.

東進ハイスクールがさっそく(asahi.comの軒先を借りて)問題公開,正答例作成→東大のはここです

東大自身もまだ公開していないのにねぇ.即日に問題発表.実に素早い.

さて,一応地理学教室卒業生としては,地理の問題(PDF)を見ないわけにはいきますまい.

すると,おっと,第一問の設問B(PDFの4ページ~5ページめ)に思いっきり国別水資源問題がでているではありませんか.

水は世界を救うと同時に(それを勉強していた)受験者を救ったのかも? ところで,mm/年という単位とkm3/年という単位が,問題の表に出てくるのだけど,この二つの単位の間を自由に行き来できる能力があれば,(1)の国当て問題は簡単.実はこの二つの数値から国の面積がおおよそわかる.ニュージーランドは日本より少し小さい国だという認識さえあれば,ニュージーランドは選択肢に出てこないことは計算するまでもなく一撃で理解できる(出てくる数値の桁が違う)ので,あとは適切に消去法なり可能性の高いところから埋めてゆける.  この,国の面積を読み取るというセンスがなければ,意外と難問だったかもしれません(ちなみにインドが1000mm/年を越えるというのは意外かもしれないけど,よく考えたら世界最大の年降水量の地点はインドにあることを考えれば,とくに「へぇ~」というレベルでもないかも).

他にもグローバルな砂漠化の深刻化や熱帯雨林減少問題とか,中国では西部大開発,日本だと過疎化と都心回帰,再開発など,教科書だけでなく十分現代の社会についてよく知っている必要があるような,イマ風のネタが続々と出てくるのでした.

これで高得点できる受験生,頼もしい.ぜひ会ってみたいものです. 4月になったら,ういういしい顔を見せてね.

ちなみに,英語の問題(これもPDF)にはイマはリスニングのところがある(あがたし受験のころはなかった).12ページ目からはじまるその問題を見ると,化石燃料・自然エネルギー・風力発電というこれまた現代ネタに続いて,風力発電と景観保全の桎梏というなんともウチの研究室にぴったりのネタが登場(新領域創成科学研究科自然環境コースでは,景観と自然環境を両方やってる)したみたい. 

そして,その自然エネルギーというのは昨年の地理の問題(PDF,36ページ目からに注目)でも出てきています.

前述にもどって,英語のp.20からはじまる問題は,16~17世紀に起こった科学革命に伴う人間の自然認識の変遷~それも神と人間の関係にまで立ち入った内容~で,実にあがたしの好みの題材ですね. しかしオレ,高校の頃こんな勉強全然やってなかったぞ…(笑)

なにはともあれ教科名ではなくて本来の意味での「社会」を知るって大事ですね.「環境」ネタも同様.そしてそれは,受験生にとってもそうだったみたいです. どこかで聞きかじったような生半可な理解・知識ではなくて,ちゃんと正確に認識を高めて,入学してきてね,受験生の皆さん!

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2005.02.19

うまさ,新領域

修士論文発表会に続けて,大学院の入試業務だったのであります.

前者については修士学生の2年の思いを込めた晴れ舞台の手伝いというシャレにならない大業務.後者については助手だから役目としては単なる手伝いとはいえ,他人の人生決めてしまうこれまた重大な仕事というわけです.

さすがの(?)あがたしもまじめに仕事やりました.ありとあらゆる書類に書いてある新領域創成科学研究科の文字.いまや「新」「領」「域」のどの字をみても眼が反応してしまう体質になってしまいました

(余談だけど,何か文を読んでいるというシチュエーションで,昔好きだった女性の名前に使われていた漢字がふいに目に飛び込んできたときちょっとドキッとするという経験ってありませんか,男性諸君? あがたしのばあいには文だけじゃなくて地図中の地名という場合もありますけどね.まぁもちろんある程度時限がありまして,次の彼女ができると,ね. )

閑話休題,で,自分の時間をとれるのは夜だけとなりましたから,5日ばかり研究室に泊まることとなってしまっていました.で,ある程度業務が終わったところで,家に帰ったときのこと.

ぼんやりした頭でなんとなく中央線の車窓を見ていると,眼に飛び込んできたのが,

うまさ,新領域という広告!

キリンのこれらしい(→ニュースリリースによると,「うまさ,新領域」とは公式のキャッチフレーズとのこと).中央線の乗客数十万人の目に,「新」「領」「域」の三文字はどのように映ったのでしょう.

ぼくにとってはもちろんビックリの三文字.偶然にしてはできすぎ.すっかり眠気も覚めて,なんだかその偶然が楽しくてたまらなく感じてきましたわい.

新領域創成科学研究科公認発泡酒としていただきましょうか(笑) 

(個人的にはやはり発泡酒よりはビールが好みで,選ぶとなるとオーソドックスにヱビスビール八海山ビール(のヴァイツェン),それともヒューガルデンの白シメイの赤か・・・)

それにしても落ち着いて乾杯できるようになるのはいつになるかな.3月になると学位記授与式がありますから(ちなみに大学全体のも新領域創成科学研究科のも3/24です)そのときかも. あがたしは,修了式周辺の日時に行われる慣習がある学生主催の「謝恩会」には出ないけど,修了式の日そのものに開かれる教員主催の「送る会」にはなんとしても出るつもり(昨年は身内の看病で欠席)なので,そのときに盛大に乾杯といきたいところですね.さよならの会なのだからカナリ寂しいですけどね.

というわけで心置きなく乾杯するために,2月の残りと3月もがっつり仕事(今度は研究ね)をするつもり.

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2005.02.04

修論発表会は2/14,15

バレンタインデーもへったくれもないというスケジュールですが,実は昨年も似たような日程でありました(昨年は2/16,17).修論提出者34名の,公開の場での大舞台,修論発表会であります.

場所は東大弥生キャンパス正門わきの「弥生講堂」
 http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_15_j.html
日程は,2/14,15ともに09:20からで,午前午後全部使います(2/14は17時,2/15は15:30まで)

プログラムの詳細はhttp://www.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/main/04Mron/index.htmlに書きました.一人15分発表+5分質疑応答です.

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2005.02.02

ひとつのビルのお披露目

ひとつのビルが自らの姿を披露しました.個人的にはなんだか「麗々しく」という形容詞が似合いそうな,そんな登場の仕方でした.にぎやかなお披露目イベントが開かれなかったことが不思議なくらいでした.

東大本郷キャンパス,理学部1号館後期工事.それまで周囲を覆っていた工事中の高い塀が撤去され,いよいよその全貌が明らかになったのです.

その高い塀により,一般歩行者には両手を広げて歩けない程度の幅の歩道しか与えられず,すれ違いにも困難をきたすありさま. 新領域創成科学研究科の事務室は本郷にも分室があり,それは理学部1号館の隣の理学部旧1号館内にあるため,ウチの学生はこの狭苦しい通路を何度も通る羽目になっていたはずです. それでも,塀の各所からは中の様子を覗き込むことができ,新築ビルの外装が日々「成長」してゆくのを楽しむことができたのです(あがたしの居室も旧1号館です).

その高い高い塀が先日だしぬけになくなった.そういうわけなのです. 歩道のエリアは相変わらずなのだけど,いまや何にも邪魔されずに心行くまでビルの外観を鑑賞できます.それに道自体の見通しは桁違いによくなり(ってもともとの状態に戻っただけなのだけど),景観は一変. これでビルの成長には一区切りついたわけです.

で,その塀撤去の日付が,修論締め切りとほとんど同じという偶然.

ここで思い出すのはあがたし自身の経験.博士論文の締め切り(1999年,12月下旬)と一日違いで,荻窪駅のエスカレータ工事が完了したのです.完了予定日は前もってわかっていたので,その工事現場(こちらも理学部1号館の場合と同様に,一般歩行者の歩けるエリアを派手に制限していました)を通るたびに,

「自分(の論文)と一緒に成長し一緒に完成する」

というそのエスカレータに不思議な親近感を抱いていたものです. 普通エスカレータのそばに階段があったらほぼ間違いなく階段を選ぶ趣味のあがたしですが,やはりその短いエスカレータだけは,完成直後に一度だけ乗ってしまったものです. まるで自らの成長をエスカレータとともに祝うかのように.

今でもエスカレータのそばを通ると当時のことを思い出します. さて,理学部1号館工事の時にあった塀,その存在自体,数年たったら多くの人には忘れられてしまうでしょう. それでも,今年修論を提出した学生は,自らの進歩と歩調をあわせて成長してきたこの1号館とその象徴たる工事用塀のことを,いつまでも覚えているのではないでしょうか. あがたしにとって例のエスカレータがいつまでもそうであるように.

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2005.01.31

修論のつぎはD論

D論とは博士論文のこと.博士論文のことをD論と呼ぶ文化と,博論と呼ぶ文化とがあるのです.あがたしの周囲ではD論と呼ぶ例が多かったのだけど,最近はまわりに博論と呼ぶ人も増えています.

さて,本日修士論文の提出が(無事)終わったわけですが,すでに(12月)提出されている博士論文もありまして,それに対する審査会が現在学内のあちこちで行われているわけです.

そのうちウチ(東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学講座←長い)絡みでは1/25にすでに一件の発表会が終わり,つづいて明日2/1には2件の発表会・質疑応答が午前と午後にあります. これらは基本的にはすべて公開です.

詳しい時間・場所・論文題目・発表者等は
http://www.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/main/2004Dron.html
をごらんください.

夢を成し遂げようとする第一歩を踏み出そうとしている彼らに,幸いあれ.健闘を祈ります.

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修論締切

なんとか予定者は全員提出. 疲労の塊と化した者あり,徹夜明けで妙にテンション高い者あり,と終わったときの情景は人それぞれ.

苦労や努力をしながらもそれを人に見せることを良しとしない者あり,そう気取ってられないほど切羽詰った者あり. 皆自分の能力の限界に挑もうとしていました.

あがたし自身は明日も明後日も,ずっと仕事ですけど,それでも何か一区切りついた気分.

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2005.01.30

あがたし流,論文の作り方 補足編

「まず,第一パート.第三パートで示される「問い」がいかに重要な意味を持つかを力説するパートである.それは学界的にかもしれないし社会的にかもしれない(自然環境コースとしては,両者は完全にオーバーラップするのだけど).ここでのコツは,自分の論文の視点より(少なくとも)ひとつレベルの大きい視野からギョーカイの現在・過去・未来を俯瞰し,その中で「今こういう検討をするのが面白くてかつ重要」と述べること.こうすると収まりがよい」

昨日の記事より)

この部分について補足.第一章の第一パート,すなわち学界や社会を見渡して「今解くべき問題」を提示する部分なんだけど,ここは第三パートで提示される「問い」をダイレクトに表すものである必要はないことに注意.

たとえば,都市環境の変遷を風のデータから追うという修論があった場合,第一パートで

・・・したがって都市における気候環境のうち,風速・風向およびその日内変動の変遷を把握することが重要である

ときて,第二パートで

(既往研究を紹介したのち)しかしこれらの研究では風速の平均場のみに着目しており,風向への考慮も,風の場の日内変動に関する検討も為されていない

と,ダイレクトに第三パートを導き出す方法もある.しかし,それよりは,第一パートを

・・・したがって現在求められているのは,都市環境を気候環境とその変容の面から把握することであり,そのためには日照・気温・降雨・風などさまざまな気象要素の現状把握および変遷を検討することが重要である.

と,自分の立てた問いを含む一段大きい問いを提示したのちに,第二パートで「風」へ問題を収斂させてゆくほうが深みが出ることが多い.

もっとも,必ずそうなるとは限らないのだけど.たとえば,上記の例でいうと最初から風にフォーカスしまくるという手法が有効な場合がある.それは風を題材にするということがそれ自体重大な意義を持つ場合というわけ(上記だと「重大な意義」の役割は「都市環境の把握」という大問題に当てたことに注意.これと同じレベルの問いを修論でやったというなら,それを最初から押しまくるというテもあるのです).このパターンを選ぶということ自体がかなり強い主張をはらんでいるということは,読む人が読めば分かるものです.

というわけで上記はあくまで一般論.

=====
さて,修論提出24時間前です.

ブドウ糖のカタマリ(疲れた脳にはこれが効く)を差し入れするかな.

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2005.01.29

あがたし流,論文の作り方

論文の「書き」方ではないのであります・・・

論文は「問い」と「答え」のマッチ(ペア作り)がよく出来ていないと,他のすべてが完璧でも価値は失墜.そこをどう「作る」か,というスキルは,ある程度経験が必要です.

========================

●関連ありそうな論文はかたっぱしから読んで,こういう文をつくっておく
 「○○(19**)は,・・・・を対象にして・・・法により・・・を解析した.その結果・・・は・・・と・・・の関係にあり,・・・が変化した際に・・・が・・・となることを示唆した」
 結局これらの文は半分も使われないことが多いのだけど,作っておく意義は十分ある.論文の「深み」が違ってくるし.

●集まったデータから結論をひねり出す.
 もっとも,あらゆるデータからは複数の結論が出せるのが普通.選ぶポイントは
  ・論理的に整合している.すくなくとも致命的欠陥はない
  ・今解くことが面白い(その面白さが一番強い)
  ・学界か社会かすくなくともどちらか一方にとって意義がもっとも高い

 というものを選ぶことになる

 結論にも二通りあり,
  ・唯一最大の結論をボンと出す.この場合,それを導き出すサブ結論(数学の世界でいう補助定理のようなもの)と最終結論との間には自分の中での重要性に格段の差があるが,サブ結論の組み合わせから論理的アンド必然的に出てくるのが最終結論でなければならないはず
  ・中規模の結論を複数だし,最後にその組み合わせ(並列)をもって論文の結論とする.この場合,複数出された結論もけっこう重要度が高いと著者が考えていることになる

 の2タイプを両極として,その間のどこかでおとしどころをかんがえることになる.

 もちネタから,その結論「しか」でないのか,他の結論ではどうしていけないのかと自分で自分にツッコミを入れながら必死に考えることは必要だけど,それも限度があって,問題自体の面白さや新規性に照らし合わせて,ある程度の正確性で十分である場合もあるので,「ちょっと弱いが,これで押し通そう」という開き直りが必要になってくることがある(誤解してもらっちゃ困るが,これは別に悪いことではない.締め切り前に時間に追われて仕方なく…という場合は別として).

 ポイントはこれだ.オリジナルなデータを自分で握っていること,つまり自分の出した答えがすなわち正解だということ.

●結論がどのタイプになるかに関わらず,その結論を一枚で表現する「キメの図」を作る

ここまでで大まかな準備は終了

●第2章以後の作り方
 フィールド調査や文献解題の場合(うちは「自然環境コース」だから,ほとんどの場合フィールドだけれど),調査対象の紹介に関する部分は,書いた後の変更があまりないという点で比較的書きやすい.論文の中で,最も早めに完成させておくべき章といえる.この章は,意外と時間がかかるからなおさらだ.
 
 そして,「調査手法」に関しては,これは自分のやったことをそのまま書くより仕方がない(ただし結論の持ってゆき方によって多少変わることはある.結局使わなかったデータに関する観測事項はべつに書く必要はないし).学術としてのポイントは,他の見知らぬ人がその文章を読んだら同じ実験・観測・計測etc.を再現できるレベルの細かさが必要だということ. でもこれは別に悩むほどの章ではなく,悩むべきところはむしろ別にある

 さて,問題は,「結果」と「考察」

 これらは,すべて上記の「結論」をダイレクトに導き出すネタを中心に構成しなければならない.必ずしも自分が考えたとおりに書く必要はないというところがポイント.ましてや,やった作業の順番に書かねばならないということも全くない. 自分へのメモではないのだ.他人に伝えるための文章なのだから.

 大雑把に言えば,上記「結論」の構成に対応するように「考察」の項目(節や項)の順番もそろえるべきだろう.ただ難しいのは,「考察」を進めるうちに,当初予定していなかった作業が必要になり,それがまた新たな結果を生み出しているという場合,次の二つのどちらを選ぶかは結構迷うという点である

 ・その「新しい作業」も最初から結果の章に入れてしまう
 ・新しい作業(当初は狙っていなかった作業)については結果の章(および調査手法の章)には書かず,考察のところではじめて持ち出す

これは,その新しい結果がどの程度結論に効いているかという程度問題で判断することになる.結果の章で書く(ということはすなわち調査手法の章でも書く)というのは,その調査を最初から狙っていたという意思表明になり,それは第一章の「目的」に添ったものであるはず,ということは(後述するように)その結果は最後の結論の重要な柱となっているはずなのである. そうではなくて単なるサブ結果だというなら,考察の章に新たに書く方式のほうが通りがよい.

●第一章の作り方

ここが論文で最も難しい.上記の考察・結果の部分もそれなりに難しいのだけど,こちらはケタ違いの難しさ.

第一章の書き方に迷ったら,次のテンプレートが参考になる:

第一パート:今こういう問題にアプローチすることが(社会的に,あるいは学界的に)重要である
第二パート:今までの研究ではこれこれこれこれ・・・(以下略)ということが行われてきたが,上記の重要課題の解決に関しては,・・・・・・・・・が不足している
第三パート:そこで,私は・・・を対象に・・・を・・・の手法でとくことを目的とする


(なお,第二パートには,「・・・という新しい手法が開発された」「しかし当該分野では応用例がない/少ない」といったテクニカルな説明が入ることもしばしばある)

上述の「結論」が出来ていれば,第三パートは簡単だ.この第三パートは(その論文があつかっている)「問い」の提示なのだから,「結論」,つまりその論文の「答え」を直接導き出すものをただ書けばよろしい. なお,結論が複数個あってそれぞれが異なる問いに対応する場合はもちろん「問い」も複数書くことになる.

逆にいえば,結論が定まるまでこの第三パートはちゃんとはかけないのだ.漠然としたものなら早めに作っておくべきだけど,最終日まで変更を余儀なくされるのがこの第三パートなのだ.

さて,第三パートがある程度定まったとしよう.とすれば第一パートと第二パートの役割は,その第三パートを効果的に導き出すこととなる.

まず,第一パート.第三パートで示される「問い」がいかに重要な意味を持つかを力説するパートである.それは学界的にかもしれないし社会的にかもしれない(自然環境コースとしては,両者は完全にオーバーラップするのだけど).ここでのコツは,自分の論文の視点より(少なくとも)ひとつレベルの大きい視野からギョーカイの現在・過去・未来を俯瞰し,その中で「今こういう検討をするのが面白くてかつ重要」と述べること.こうすると収まりがよい

(付言すると,ここで多少大風呂敷を広げた場合論文の最後の最後に「将来展望」を述べる際に楽である.最初の大風呂敷と対応する視点から書けばいいのだから)

第二パートは,冒頭に挙げた既存研究のレビューのカタマリとなる. そこで大事なのは,各論文(群)の紹介のあとに,「しかし」で始まる文をつなげること.そのしかしの後に,第三パートで示される目的にビシッと対応する批判文を入れることになる.

第三パートに表れないものは,「しかし」の後の部分に入れる必要は無い,ヘタすると紹介しなくてよい論文が山のようにでてくるかもしれない(研究史を振り返る上で重要なものは入れる価値はあるが). 要するに

・的確に論文を選ぶこと
・的確にそれらを批判すること

が第二パートの役割. すべては第三パートのために,第一および第二パートが存在する.

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これだけ形ができていれば,そこそこ読める文章にはなるはずだ. しかしこれはあくまで基本中の基本にすぎない.スキルの高い人は自分なりのノリを自分でオリジナルに作り出している.いろいろな手練の者の論文を,上記のようなテンプレートからいかに故意にはずしているかに注目しながら読むのも楽しいかもしれない.

しかし,それは,自分でそういう基本ができるようになってからの話だ. 

さて,いまウチでは修士論文提出締め切り2日前なのであります. 彼らの奮闘努力を祈ってこの一文を捧げるものであります.

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2004.12.24

女子高校生とつきあった日[12/11-12の日記]

あがたしの所属山岳会は,Japan Modern Climbers Club, 略してJMCC.

その年数回あるイベントの一つにいってまいりました.普段は秋に行われるのですが,今年はちょっと遅れて今月.

イベントといっても,要するにどこか一箇所にあつまって飲み,翌朝岩場にいくだけなんですけど,メンバーのほとんどが子持ちになってきたので,子どもたちの交歓会という性格も近年では強く帯びております.

この日集結した場所は,茨城県にある農家の大部屋.メンバーの茨城県人のツテで借りられました.それにしても立派な建物.よくみると庭には現役の井戸が・・・

さて,今年のメンバーはちょっと変わっていました:その茨城の人は水戸の高校山岳部でクライミングのコーチをしているので,その部員まで連れてきてしまっていました.だから高校生が多いというのが今年の参加者の特徴であります.

それにしても純朴な高校生を,アクの強い面々がそろいまくっているクライマーの宴会に放り込むのは.生徒さんの性格形成上でちょっと危険な気が・・・(笑)  ま,これも人生勉強か.

さて,題名のことが気になる読者もおおいかもしれません・・・来ていた現役女子高校生のひとりが,ビールを飲んでいたあがたしのすすすっと寄ってきました.

「お酌しましょうか?」

とは言わなかった,代わりにその口から出たのは

「あの,宿題の物理の問題を教えてほしいんですけど」

だってさ(笑) (まぁ高校生にお酌させることはかなり問題があるだろうから,こちらのほうが助かるといえば助かるけど)

高校物理なんて18年やってないんだけどなぁ,件のコーチ,理学博士というのは高校の勉強は全部そらんじているはず云々と生徒さんに吹き込んだらしい.

まぁでも,かろうじて覚えている「力学」分野だったので,とりあえず見てみました. 彼女は教科書ももっていたので,バネのポテンシャルエネルギー(すっかり忘れていた)をその教科書から参照しながら,なんとか解くことができました.

ここで,感想二つ:
[1]最近の教科書はカラフルである(オールカラーに近い).そして内容もぼくの知っている物理の教科書とはだいぶ違っている.

[2]彼女(たち?)は,高校の物理が「摩擦のない面」といった理想化された世界を対象としていることを認識していなかった!これが最大の驚き.先生はちゃんと言ってないんだろうか・・・ 

床面の摩擦さえなければ,小指一本でKONISHIKIを動かす(初速を与える)ことは可能.そういうことを納得させることから,レクチャは始まりました.

ただ,基本的な数式計算・式変形・方程式の解法はわきまえているようだったので(クライミング用語でいうと,5.10d程度はオンサイトし,5.11cまではとりあえずRPできるくらい),教えるのは楽でしたけどね.

話はこれでは終わりではなくて,「来週試験なんですよ~」というもう一人の女子高校生が,「微分のところ全部教えてください」ときたもんだ.

もしかして極限から全部教えなくちゃダメか(さすがに今高校じゃε-δなんて持ち出せないだろうな)と一瞬身構えたのですが,そういう基本的なことどころか実はけっこうススんだところまでは理解していて,そして三次関数の極大・極小のところで躓いているとのこと.それなら話は早い.教科書の例題を全部解く作戦でセメました.

飲み込みのはやい娘(こ)で,こちらがポイントを指示するだけであとはホイホイ自力てやっていました.まぁこういうポイントは,ひとりひとり教え方が異なるので,どうしても多人数教育では限界があるんですよね・・・学校の先生は大変だ

結局安形私塾が終わったのは午前2時.ああなんと健康的な高校生活!

そのあとクライマー仲間と,一部の男子高校生が5時まで起きているこれまた健康的な夜を過ごし,翌日は眠い眼をこすりながら岩場へ. 道の整備・ルート開拓などを行っていたのですが,途中で雨がひどくなってきたので,敗退しました.無事下山して,やれやれ. 生徒さんにも怪我がなかったのがよかったです.

このあとは半日ヒマになったので,単独で茨城の水めぐりをしてきました.それは名水大全掲示板を参照してください.

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2004.12.14

紅葉の京都へ [12/2~5の日記]

<<< 12/2 木曜日 >>>

京都では,ついにかってしまいましたするっとKANSAI. ネーミングとしてはJR西日本のICOCA(イコカ)がよかったんだけど,まったく使う機会がないことは歴然としていたので・・・とりあえず,今日からは気分だけでも関西人

ホテルでタイの懐かしき(いや,もはや腐れ縁といっていいくらい?の仲良し)友人知人同僚とであう.聞けば全員同じホテルとのこと. ホテルは三条河原町. 夕食へつれてゆく.向かうは木屋町の居酒屋.

女性陣の希望は魚料理.というわけで海鮮系を狙ったが・・・失敗! 彼らは刺身が食べられない. で,その店の魚は刺身がメイン… わかさぎのてんぷらやはぜのフライでごまかす.これはこれで好評でありましたが,冷や汗ものでした. 

前日が誕生日だったあがたしのために,彼らは(得意の)合唱で「Happy Birthday」を. タイの人はカラオケ好きで,そして全員で合唱するのがすきなのです.

全員で先斗町を通り抜け,明日からのがんばりを誓って解散. そのあとは,案内の途中に発見した焼酎280種類という店(ホテルのすぐ近く)に単独で行く.丸西・同自然流・三段じこみ・くじらのボトル…

<<<12月3日>>>

The 6th International Study Conference on GEWEX in Asia and GAMEのはじまり.場所は京都国際会館と思い込んでいたら,四条烏丸駅でばったり後輩に出会い,間違いを知る.正しくは京都国際交流会館. この二つ,両方とも左京区にあります.まったもくって紛らわしい. まぁよく確認しなかったほうが悪いんだけど.

さて,会場へ.地下鉄蹴上駅から歩いて5分とかからないところです. 目の前はインクライン琵琶湖疏水記念館. 

何を隠そう,始めてみました
(いちおう土木系の河川工学・水辺環境研究室にいたはずなんだが・・・)

昼休みは結構長い.そして会場は南禅寺の目の前. というわけで,お弁当を買って観光としゃれ込みます.

が,有名な山門とか,永観堂とかに行き着く前に,手前右にあった金地院にフラッっとはいってしまう.そこで,同院には長谷川等伯の水墨画があることを知ります.実は絵そのものは知っていたけどここにあるとは覚えていなかった(まだまだマニアの域には遠いなぁ). この絵は一般ルートには入っていないのですが,特別拝観のコースにあるそうです.申し込んでみると,本来は往復はがきで前もって…ということなのですが,今日は(たまたま)別の申込客がいるので,それにくっついてゆく形ならOKだとのこと.時刻を聞くとあと45分くらいでスタート. ぜひぜひというわけで申し込みます.

45分をどうしよう,と思ったら,明治に作られて以来非公開だったのが,最近初めて一般公開されたという何有荘がすぐそばにあることがわかったので行ってみます.東山の裾野,琵琶湖疎水の水をふんだんに使った,カエデだらけと言ってもいいくらいの紅葉の庭でありました. 

山の裾野に小規模な地すべりブロック状の高まりがあり,その上にとくにかえでが多い・・・とかいったところをつい見てしまうあたりが職業病だなぁ(笑)

それはともかくとして,指定時間に金地院に戻ると,特別拝観コースのスタート(700円ばかりよけいにかかります).お目当てのものは,方丈の奥や裏にありました. 京都三名茶室のひとつ(ほかは大徳寺曼殊院にあるとのこと)「八窓席」と,もちろん長谷川等伯の障壁画「老松図」および「猿猴捉月図」.

この場所の様子は日本テレビの番組にて紹介されています.

等伯の絵を,自分の息がかかるくらいの近さで見ることができました(高台寺圓徳院のときも,これほど近くではなかったです).

今くしゃみしてツバを飛ばしてしまったらエラいことになるな…と考えておりました(笑)  いや,隣の老松図にははっきりとしたしみがあったので,なおさらです. それはともかくとして,東京国立博物館の国宝「松林図屏風」の見事な葉っぱの表現にも相通ずるところのある,墨だけによる猿(テナガザル系)の毛並みの表現は,近くで見れば見るほど天才の技の奥深さを感じさせてくれる代物でありまして,鳥肌がたつような思いがいたしました. 

さて,懇親会はだいぶ離れたところにあり,若者は地下鉄で移動となりました.飲みかつ食らい,そしてもちろん語り合い…

昨日行った店で教えてもらった店にて,ついに芋焼酎「明るい農村」(それにしてもなんちゅうネーミング.ラベルデザインもかなりキてますよ.そして味は絶品)にありつきました.

タイの方からは,「Golden Pavilion」に関する情報をかなり詳しく聞かれました.実は最初何のことかわからなかったのだけど,金閣のことですね.

<<<12月4日>>>

雨が降ってきたけど大会は盛り上がり続ける.で,夕方は,GAME-T関係者宴会. 前日に発案された50名以上の宴会の予約を(それも会議場のすぐそばが宴会場所)見事にこなした幹事さんは立派. 畳の大部屋に集まった60名の前にはうどんすき.途中で「アジアの宴会部長」松本さんが音頭をとり,大カラオケ大会勃発.ただし全員アカペラ! 

皮切りはやはり虫明先生の「すばる」.GAME-Tはやっぱりこれでしょう(アジアで一番有名な日本の歌かもしれないけどね). 山中さんの「北国の春」や(突然駆り出された)宮崎さんの「乾杯」などが続き,そしていつしかマイク(?)は各国代表へと移ってゆきます. タイの人は,さすが!全員で合唱.中には不思議な指の動きをする例のタイ・ダンスを繰り出す人も.

・・・ここで,あがたしのことを本当によく知っている人なら,ピンとくるでしょう.この場であがたしがやったことを・・・

そう,一緒になって踊りだしたのです(笑)

ほかに,韓国ソング,ベトナムの歌・・・とインターナショナルなお祭り騒ぎは夜遅くまで続いたのであります.

2次会は,偶然にもGAMEをウラで仕切っている若手グループが集結することになり,,あがたしが発見した焼酎バーにて,プロジェクトを動かす醍醐味と苦労についていつまでもいつまでも語り合っていました.

<<<12月5日>>>

この日はGAMEの将来を考えるディスカッションが主.昼飯も取らずに2時くらいには終わり.

さて,その後どうするか? タイの人の一部は南禅寺などの観光にいくそうですが,一部寺町通りの免税店やお土産ショップに行きたいとのこと. というわけで寺町通りと新京極を案内することにしました.

寺町通の,四条通より南側はちょっとした電気屋街になっており,そこには近年あたらしくできたらしい免税コーナーがあります.デジカメのInternational版を欲しいということだったので,店員さんをつかまえて(免税コーナーの癖に英語があまりはなせない店員はどうよ…)あれこれ通訳しながら交渉. といっても,タイの方は値切り交渉をあまりしないという日本の家電ショップの流儀が不思議そうでしたが…

なんとかデジカメを買い,そしてみやげ物(金閣グッズと,ハンカチが大人気)も買い,新京極では,錦天満宮を案内.「God of Wisdom」と紹介し,「試験の前には学生が来る」というとオオウケ.ここには地下水くみ上げの水が常時流れており,京都の水環境についても解説.ついでに神道式礼拝法も教えました.

3時間にわたってあちこち引っ張りまわしてしまいましたが,逆に恐縮されてしまいました.ぼくも楽しかったから,そんなにお礼を言われないでもOKなのに.

名残惜しいのですが,電車の時間が迫ってきています.バンコクでの再会を約束して,お別れ.

GAMEとは,こういう人的交流によって支えられている国際プロジェクトなのであります. ハナバナシイ活躍の場(てかチャンス)も当然ながら与えられていますが,それよりはこういう仕事のほうが楽しいなぁ.

さて最後に,四条烏丸で,友人に紹介してもらった現代風のお香の店に立ち寄り,その足で京都駅へ.

<<<そして現在>>>

部屋にはそのお香の香りが立ち込めまくっているというわけです.

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2004.11.13

メガネの人限定

大変気に入っていて常々訪れるサイトの中に,北岡明佳さんの錯視サイトがあります.

その中の,最新作に載っている

「エコロジー調フローリングの液状化現象」

という作品について,各列が斜めに見えるという指摘を北岡さんに送ったところ,さすが餅は餅屋,あがたしが近視のメガネをかけていることが見抜かれてしまいました.詳しいことはあがたしにも十分説明はできませんが,レンズの色収差が原因となって錯視が見えるのだそうです.

じつはこの錯視,上目づかいでみたときと下目使いでみたときはその効果がまったく逆になります.

めがねがないと楽しめない世界・・・

もう一つ,色の錯視

「眼球」

はさらにメガネがないと楽しめ(?)ない作品.

さて,あがたしの性格として,「上目づかいと下目づかいで効果が違う」ということがわかったとき,「では横目で見た場合に左右で効果は違うのだろうか?」と問題の拡張を試みるということがあります.それがどれほどばかばかしいことであっても・・・

というわけで

エコロジー調フローリングの液状化現象

をメガネをかけたまま,

[1]顔を画面に対して右にむけて,左側横目でみる
[2]その逆

を試してみたところ,あらなんじゃこりゃ,という効果がでました.

この作品は4行ごとに色の配置が逆になっているのですが,その4行ごとのブロックが,まったく違った色に見えるのです.具体的には,

[1]の場合は,上4行については,赤が赤紫に見える,その下4行は,緑が青緑に見える,以下繰り返し

[2]の場合はまったく逆

となります.正面をむくとそういう効果は消えうせます.

もともとが同じ色なのですから色収差の違いとはいえないでしょう.何がこういう効果をもたらすのでしょう?

念のためメガネをはずしてやってみたら,こういう効果はまったくでませんでした.というわけで目のいいかたにはごめんなさいな錯視でした.

ちなみに同様の効果は

波の錯視2

「フローリングの波・エコロジー調」

でも見ることができます(じつはもっとわかりやすい例があったのだけど今は見つからない).

また,顔を動かすと錯視の向きや量が変わるというのはここの「額がガクガク」でも見ることができます.

=====
ただ残念なことに,お酒が入ると効果が少なくなる錯視(とくに「動く錯視」に多い)があり,これは眼球の不随意的運動の減少によると説明されるらしいんですけど,とにかく酒の場では使いにくい場合があることです.

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2004.10.10

早く試合を終わらせろ

これまたapjさんの掲示板に書いたことの転載なんだけど,要するに10/7に書いたことの後日談というわけです.

=========以下転載

久々に家に帰って分かったこと.30分時間がずれていて,HDD録画が最初の20分間だけしか出来ていませんでした.

画像の最初には西武ダイエー戦が・・・野球放送の延長か!

○×◇♪!$#&=!(ありとあらゆる罵倒の言葉)

ところでこういう事態に自動的に対応できるHDDレコーダなりPCのソフトウェアってなかったでしたっけ?

=========

TV録画なんて久しぶり.野球による延長,という,あまりその試合自体には興味を持たない者に対しては理不尽以外のナニモノでもない仕打ちが,なるほど,衛星放送でも存在するのですか.貴重な教訓となりましたな.

もっとも,これがサッカーの延長戦により…だったらこれほど不快な思いをしたかどうか.勝手なものです(苦笑)

後日追記:上記掲示板で教えてもらったのですが,BS-1週間予定表を見ると,10/12および16に再放送が予定されている! これはチャンスです.ぜひ見てみます)

ところで,広島日記を結局書かずじまいだったけど,着いたその日はいきなり広島市民球場に行きました.結果は広島5-6ヤクルトで地元チームが敗戦だったけど,TVでは分からない球場の雰囲気を楽しんできました.ちなみにこの記事の写真のアングル内,そう,ホームチームの広島の応援団のど真ん中でした.

プロ野球の試合を見に行ったのは約20年ぶりであります. 以前より試合の進行がきびきびしているように感じました(それでも放送延長って起こるんだよな・・・) 140km/hを越えるという投球の「真の速さ」を目の当たりにし,座ったままでピッチャーに剛速球(?)を投げ返すキャッチャーの肩に感嘆し,目の前で構える嶋選手(現在首位打者+最多安打)の身体のプロレスラーなみのすごさにもびっくり・・・ 隣に座ったかわいい女の子二人組みは山口から来ていたなんて言っていて,「広島文化圏」の意外な広がりも知ることができました.

広島駅前では,制服を着た女子中学生が「・・・じゃけぇ」としゃべってる! 本当に広島言葉って全年代層に浸透してるんだ!と着いた瞬間感動したものです. NHK言葉で「・・・だから」に相当するのが「・・・じゃけぇ」のようですが,静岡清水言葉でこれに対応する「・・・だんて」は,あがたしがそうであった時代からすでに中高生では使われなくなっていました.

おっと,話がそれた.広島では名水ヲタクの人と水場めぐりをする痛快な体験をしましたが,それはまた後日.

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2004.10.07

これは,見たい

ふだんはTVを見ないあがたしですが,10/9には実に興味深い番組をやるそうで,なんだか見たくなってきました.

「BSドキュメンタリー 史上空前の論文捏造」

10/9土曜日, 夜10:00~10:50  NHK-BS1

http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_bs14.html

N線・ポリウォーター,そして常温核融合・・・と続く病的科学(疑似科学とはちょっと違う)の系譜とはまた違った,負の科学史を彩る見事な(?)エピソードの真実をうかがい知ることができるかも.


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2004.10.05

もうひとつの「もう一つのノーベル賞」

今日も昨日に引き続いて,別の場所(ここね)に書いたことをそのまま転載してお茶を濁す・・・

本家ノーベル賞も,受賞者発表がはじまっていますね.残すは経済学・文学・平和賞.

==========以下転載(一部修正)

First Step to Nobel Prizeという若者向け(てか高校生向け)の国際的な賞がありまして,その大賞(?)に初めて日本人が選ばれたというニュースがちょい前に話題になりました.「数学セミナー」2004年10月号にものっています.受賞者は現・慶應大学1年の津村加奈さんです.

参考:
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/buka/soumu/choho/493/page5.htm
http://www.keio-j.com/news/2004news/20040603a.html

名前からわかるように女子. 「女子の理科離れ」を嘆く風潮に一石を投じられるか?

受賞した研究の内容は,日向においたピカピカの金属(アルミサッシの枠を考えればよいでしょう)は,反射率が非常に高いはずなのになぜあんなに熱くなるのか?という素朴な疑問から発して,試行錯誤しながらいろいろな実験を繰り返し真実に迫る・・・いや本当は(数学セミナーの記事を読む限りでは)実験環境の制約から中途半端に終わってしまったのだけど,その高校生レベルをちょい超える数式まで持ち出しながらじわりじわりと考察を深めてゆく過程がなかなか面白く,そこが評価されたのかもしれません.実験設備の不備を補う次の方策も練っているようで,楽しみです(受賞者には1ヶ月ポーランドを訪れて研修を受ける権利が与えられる).

さて,上記受賞者リストをみると「糸電話に関する広範な研究」といった,ちょっと間違えればイグ・ノーベル賞か?というものもあって面白いのですけど,個人的にもっとも目を引いたのは,津村さんの名前のしたにあったポーランドの人の名前:「Agata KARSKA 」さん.あがたしと同姓か?と一瞬思ったのですが,よくみたらAgataというのはファーストネームですね(Agathaと同じなのでしょうか.だとするとこの人も女性?).

もっとも,そのAgataさんの研究題目は「The History of Discovering and Exploring BD+14° 5016 Eclipsing Contact Binary 」で,私自身は「BD+14° 5016」自体がわからないので途方にくれるような代物.天文学っぽいなぁと思って調べてみたら,

http://www.astri.uni.torun.pl/~gm/SAVS/0202.html

がありました.英和辞書をひきひき読んでみる.なるほど,連星ですか.Binaryに連星という意味があるとは知らなかったです.


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2004.10.04

日本人連続受賞

本当は広島日記を書かなくてはならないのだけど,こんな時間まで(徹夜.今5時半)仕事なので,別の場所に書いたことをまた転用してまたお茶を濁す…

それにしても面白い「研究」が世の中にはあるものです.

=====以下転載(一部改変)

Ig Nobel賞2004年版,でましたね.日本人も受賞です.バウリンガルと同様の平和賞ですね.2003年の化学賞(鳩が近寄らない彫像についての研究)につづいて,日本人連続受賞ですね.

http://www.improb.com/ig/ig-pastwinners.html#ig2004

以下適当に訳してみましたがあっているでしょうか?

=====

医学生理学
「自殺に対するカントリーミュージックの影響」

物理
「Hula Hoopingの力学」

公衆衛生・保健
「床に落ちた食べ物は5秒以内なら(に拾い上げれば)大丈夫,という”5秒ルール"の科学的探究」

化学
「テムズ川の液体を(透明なボトルドウォーター)Dasaniに変換する技術(予防的見地から消費者には提供されず)」

工学・技術
「部分はげ隠しのためのヘアスタイリング技術」(原題のComboverというのをどう訳せばわからなかったので~なんとなくわかる気もするが~,これは特許情報のAbstractから抽出した題名)

文学
「ヌーディストの歴史研究とその記載」

心理学
「何かに気をとられた人はほかの事を見落としやすいことの実証」(ビデオ:http://viscog.beckman.uiuc.edu/media/ig.html

経済学
「インドへの祈祷のアウトソーシング」

平和賞
「カラオケの発明:人々がお互いを我慢することを学ぶための新しい道を切り開いたことについて」
井上大祐氏

生物学
「ニシンがおならでコミュニケートすることの発見」

====転載ここまで

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2004.09.19

間違いは大胆に

日本のダムの中には,その貯水に対する水の流入量,放流量,貯水池水位を公開しているところがあります.とくに国土交通省にかかわるいわゆる「多目的ダム」に関してはそうです. 

そんなダムのデータを整理・打ち込み(デジタル化)している今日このごろ…って実はここ数ヶ月やっている仕事ではあるのです.

さて,「多目的ダム管理年報」という,毎年一回出されていた1000ページ以上ある大部の書籍から何年分かのデータを打ち込んでいるとき,ヘンなことに気づきました.「菅野ダム」というダムがあります(山口県,錦川水系).このダムのある年のデータが,それまで数年の傾向からあまりに外れているのです. 年渇水流量はいつも0.3m3/s/100km2(日本の川としては低いほう)なのに,なぜかこの年は2m3/s/100km2を余裕で超えている(同・多いほう).

こういうことが,他の川では絶対に起こらないかというとそうでもないのですが,でも稀といえば稀.おかしいな.何があったのだろう.調べてみてもよくわかりません.

てか,この年の流出特性,とにかく他の年に比べて異常です.なんでここでこんなに大きな融雪出水が起こっているのでしょう.あるいは降水記録.12,1,2月に山口でこんなに雨(や雪)が降るか?

いろいろ可能性を考えあれこれ迷った末にたどり着いた結論は,実に簡単なものでした.データブックの方が間違えていたのです.それも,菅野ダムのデータが載っているべきページには,山形県の管野ダムのデータがそっくり1年分載っているのです! で,当の管野ダムのページには菅野ダムのデータが,これまた1年分載っているのです.

これはヤラレタ! 間違いもここまで大規模だと,かえって手がかりがつかめずなかなかわからないものです.

嘘をつくなら大胆に,とはよく聴く言葉だけど,意図せざる間違いも,やはりある程度以上大規模だとかえって間違えっぽくなくなるものなんですねぇ. 前後数年の数値の「相場」を知らなければ,間違いに気づかずダマされることでありましょう.

このほか各種気象データを整理している人からは,他のあまりに大胆な間違いの例,それもかなり笑えるもの,を多く聞いています.いつか紹介できるかもしれません.

=====

話の流れで多目的ダムのデータをあげつらってしまいましたけど,このデータ自体は本当に面白いいろいろなものをわれわれに語りかけてくれる貴重なデータ群です. あがたしグループがデジタル化したら,ぜひ使ってみてくださいね.

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2004.08.31

いざ,地理学会

日本地理学会の秋の大会は,たいてい首都圏から遠く離れたところでやります(春は首都圏).

今年は,広島大学.実行委員会の専用Webもできています.

そして,最近,発表プログラムも公開されました.

わが新領域創成科学研究科自然環境学コースだけに絞っても,12編の口頭発表があります.なんという量でしょう.この発表については自然環境のWebにまとめておきました.

じつはあがたしも行くんですよね.で,発表するんですよね. ただ,そのあと広島の水をめぐりたいと思っても,27日は巡検,28,29日は京大で勉強会・・・とたぶん暇がないなぁ.

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2004.08.26

8/20の日記[学会・総会・懇親会]

学会二日目,いよいよ皆エンジンがかかってきたところでしょうか.

今日朝のタクシーの運転手さんも御前水のことを知らず,これはもう湧水は歴史的遺物と化してしまったのか,とちょっと弱気になってしまいましたが,さりとて簡単にあきらめるわけにもまいりません.

生産研グループの発表が連発.あがたしがここで質問をするのはなんだか出来レースという感じがしないでもないですが,書類上は生産研所属ではなくなっていますし,大事な質問だとおもったので・・・

総会.さすがに学会事務センターの破綻の影響は大きく,かなり議論がかわされました.

特別(招待)講演は,北大副学長の先生.流氷の移動制御という,まさに国内では北海道でしか聞けないようなネタでした.海面下に20mの深さ(暑さ)をもつ流氷もあるという話にびっくり. ちょうどこの大きさの氷をターゲットに対策工事を行なうそうです.

午後の発表が終わると,お楽しみの懇親会.室蘭工業大学学長の挨拶.面白いことを言ってました.室蘭は鉄の町で,むかしから生産量は減ってはいないのだが,しかし人は減った(現在10万人くらい.往事は18万人).これは技術革新で従業員がいらなくなったため.科学技術の進歩が地方都市を縮小させることもあるのだ,云々.

懇親会中メイルをチェック.悲しくなるような悔しいような腹立たしいような内容のが一通.

遊んでいる場合ではなくなった.若手はチキウ岬にいくらしいが,失礼して独りホテルに帰りました.

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2004.08.25

8/19の日記[学会スタート]

水文水資源学会2004年度研究発表会が行われたのは,室蘭工業大学.室蘭市水元町という住所がなんとも意味深です.

それ以外にも,地図をみたら室蘭市には御前水町というさらに意味深な住所があるではありませんか.

タクシーの運転手に聞きました.詳しいことは知らないという答えでした.まぁ何人にも聞いてみたら知っている人もでてくるでしょう.

室蘭工業大学は,谷あいにありました.近くの丘の上に浄水場配水池らしいタンクがみえます.やはり水源地となっているようです.

学会スタート.まずは会場の様子を見ます.
 会場の広さは?
 PCのセットは?
 スクリーンの大きさは?
 プロジェクタの癖は?(今回の場合,左端が0.5文字分くらい欠けて表示されていた)
 マイクは「持ち」か「ピン留め」か?
 原稿を持っている場合,それが読めるようなライトはついているか?(心配な場合にはプレゼン自体をかなり明るく作るべし)

これに応じて,「お,これなら文字をもうすこし小さくして詰め込んでもいいな」といったことが分かるので,プレゼンの作り直しが(時間に余裕がある場合は)できるわけです.

=====
今回も,発表を聞いたら全員に質問というつもりでいました.現実には質問ができたのは1/3くらいの人だったでしょうか. まぁ別に私がガンバラなくても誰か必ず他の人(とくに若手)が手を挙げる学会なのですが.

貴重なコマギレ時間をなんとか活用して,午後の共同研究者の発表練習.最後の最後までいわゆる「仕込み」を続けます.ぎりぎりでの勝負が続きます.

学会発表が人生初経験の共同研究者.あれこれ指示を与えすぎても効果があるとは限らないので,二つのことだけテッテイさせました:

 ・つまったら合間に深呼吸
 ・こまった質問がきたら,「ご質問ありがとうございます」で答え始める

あと,他の人に指摘されたこと,これはいい指摘でした:

・つまったら次のスライドへとっとと行く.どうせ内容はスライドに書いてある

=====
発表終了!

りっぱなものでした.それにしても皆本番につよい.

自分の発表のときにはまず緊張を感じないのですが,こういうときは本当に手のひらに汗をかきました.幸い,杞憂に終わりましたが.

学会のあとは「北海道の水環境を考える」というシンポジウムに出て,面白い話をたくさん聞けました.そして夜は若手飲み会. いやはや,もりあがる. 楽しそうな様子のあがたしは,某助手にずいぶんカラマレ(笑)ました.

夕方から雨.夜はさらに強くなる.同じホテルにとまっている連中が,飲み足りないということで近くのコンビニに酒を買いに行き,12時ころまで缶ビール(もちろん,北海道限定のサッポロクラシックさ)でダベる.

お疲れ様でした!

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8/18の日記[室蘭へ]

羽田に13時に集合して14時の飛行機へ.

ひさしぶりに国内線にのったけど,成田とは時間感覚がちがいますね.1時間前だとかなり忙しいと思っていたのだけど,昼飯をとる時間がしっかりありました.

JALの日本航空インターナショナルの社長さんは羽根田さんという面白い事実がある(→本当です)のですが,ざんねん,今日のったのはANA.

降り立った千年は,さすがに乾いた空気ですずしげです.特急で東室蘭へ. 機内でも車中でも,ずっと今日の講演のプレゼン仕込み.外を見る余裕もありませんでした.

あ,ひこーきにのってビールを飲まなかったのは久しぶり.

東室蘭から室蘭工大へのタクシーでもノートPCを開く. お,室蘭工大,携帯電話は完璧に入る.

講演は,水文水資源学会の若手が中心となって運営している「新世代の水文学創生のための実験室」がひらいた会にて. この会,普段は「カンピオーネ」と略しています(→Web

題名は「発想の(金の)たまご:私家版未着手アイデア集」というトンデモ物.「すき放題しゃべっていい,いや,むしろそうしてくれ」というオファーがあったんで...(こういわれると遠慮をしないのがあがたし).

じゃ,要望にこたえて(?)ネタを一つ公開:「年間通産打率で見た場合,四割打者はめったにでず,かつ3割ならば打つ選手がほとんど毎年いる,この理由を,野球のルール,人間のスポーツ生理学,そして野球道具の物理的性質をもちいて定量的に説明してください」 ぼくが四割打者問題と呼んでいる問題です.

・・・こんなことばかり90分にわたってしゃべっていました(笑)

じつは私がついた18時ころまでは,山梨大助手(私よりずっと若手のキレ者)がじつにまじめな発表をやっていたので,それとの落差が際立ったことでしょう(笑)

会の終了後,室蘭の町を観察.
やはり,というか,地方都市のよくある姿というか,駅前を彩る(?)のは,いろとりどりの消費者金融の看板.

ホテルは河のそば.凝った親水公園となっています. 夜の川を橋の上から見下ろすのは,本当に風情があるものです.もし一人だったら,10分くらい橋のうえで

ぼーっと

していたかもしれません.

静かな夜でした.学会は,明日からです.ゆっくり寝ました.

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2004.08.14

息の詰まるお仕事

先日,入試監督業務のことを「ちょっと物悲しい仕事です」と書いたけど,何がそうさせるのか?といいますと・・・

まる1日筆記試験,まる2日面接試験の引率案内役.もちろん受験者は皆必死です.全力をあげて解答用紙に向い,緊張でがちがちになって面接会場に向かいます.

が,その必死の努力が報われるのは,定員の人数のみなのです.

ウチ(新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学コース)は毎年,ありがたいことに定員より多くの受験者がうけてくれます.しかしウラをかえせば,何人か,あるいは何十人かは,涙にくれてここを去ることになるわけです.

3日の間に,濃密な時間を「共有」した仲間のうち,数十人にはもう二度と会わないかもしれない,その思いはぼくを切なくさせます.

ええ,ええ,分かってますとも,ヘタな感情移入は禁物です.全員を入学させたら劣悪なマスプロ教育になってしまうわけですし.それでも入試監督業務というものを行うと,受験者に対して「戦友」といった気持ちになってしまうのです.

さて,入試の場合に注意しなければならないのは「公平」であります.たとえば,面接試験のとき,控え室から面接会場に私が受験者をひとりひとり引率したのですが,そのときにかける言葉は,どんなに顔見知りの受験生でも初対面のひとであっても,まったく同じにしました(面接が終わってからは別ですが).顔見知りの場合は,妙に他人行儀なあがたしに対して「?」と思ったかもしれませんが.

努力が必ずしも報われるとは限らない,というのはあがたしくらい長生きしているといろいろな場面で痛感しています.また,どんなに望んでも手に入らないものがあるということも. ただ,たとえ今回の試験に落ちてしまった人でも,それに要した時間と努力と汗と涙は,きっといつか別の形で報われるということを信じたいと思います.

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2004.07.21

室蘭の夜は熱く

8月に室蘭で開かれる水文水資源学会2004年度研究発表会

この前日,8/18に,若手水文学者が集まって勉強会を行なうのだそうです.で,なんと無謀にも狂気の沙汰!安形に講演依頼がきました.もう一人のスピーカーがまともなので,どうもコントラストがつきすぎになりそうな予感であります.

ちなみに講演題名を聞かれて,候補として提出した(事務局では,参加者にアンケートをとっているところらしい)のは次のとおりです:

===============以下転載

「渇水比流量にまつわる諸問題」
「ローレンツ・アトラクタの衝撃:カオスの力学とその気象学的意義」
「大気力学がカオス的だとすれば陸域水文過程もそうなのか」
「Making of GAME-T Database & 名水大全」
「アマチュア登山屋から理学博士へ:余は如何にして水文教徒となりしか」
「川の水は減っているのか:長期水文データの甘美なる世界」
「河川流路に関する”形の科学”」
「水にまつわる科学と疑似科学」
「水文地形学から地形水文学へ」

水文とまるで関係ない世界にまでぶっ飛んでしまっていいなら

「ペンローズの非周期タイル貼りと鉱物学:五角形結晶はありうるか」
「ウェーバーとデュルケーム:科学であるとはどういうことか」
「ヒルベルトの夢とゲーデルの不完全性定理」
「チューリングとゲーデル:”理性の限界”の発見」
「ライフ・ゲーム:セルオートマトンの世界」
「あなたもできる”初登攀”」
「MIDIで楽しむバッハ」

・・・ゴメン,ちょっと脱線しすぎた(笑)

===============転載ここまで

さてどれにしようかな.とりあえずの反応は,意外と下半分の人気が高い(笑)

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修論発表会

が,こんなプログラムで,行われました.

で,これが前期(夏学期)最後のコース全体ゼミも兼ねていたので,当然のように,そのまま暑気払い打ち上げ会に突入.

2次会(といっても男子学生だけでディープは話...)も含めて,痛飲,痛飲.

それにしても,本番になると強いという学生,いるもんだなぁ.


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2004.07.19

新潟・福島豪雨

まずはこちら↓のWebをどうぞ

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/~taikan/WebRep/2004/NiigataFlood2004.html
http://www.disaster-i.net/disaster/20040713/

新潟福島豪雨の報に接して,知り合いの河川工学者・水文学者の間にさっそくムーブメントが起こりました.データ収集に努める人,グループを組織して現地を見に行く人,それから学生の間ではボランティア参加をする人...

「正統派」(というか「古典的」な)洪水・破堤・氾濫災害で,屋内にいる人がこれだけ大量に溺死するというのは,国内の雨の災害としては近年珍しいのではないでしょうか.亡くなるのは(今回もいたけど)田んぼを見回りに行って川にはまるとか,土砂災害で一気に被害をくらうとか,都市型の地下氾濫でおぼれたりであったのに.

被害にあった方々に,心からお悔やみ申し上げます.

ところで=====(あとは一般論です)

水田地帯となっている(いた)低地は,一見平坦に見えても実は数mのでこぼこがあり,そのわずかに高いところに古い集落・寺社・墓地がたっています.上記二つ目のリンクをたどったところに解説があるように,そういった地域が被害を免れた例が散見されたそうです.昔の人の知恵を学ぶ必要をあらためて感じるとともに,基礎的な地形学・水文学の素養を多くの人が共有することの重要さも知れます.

普段自転車で走ってそのペダルの重さでようやっと気づくくらいの小さな段差が,いざというときに生死を分けることがある.皆さん,家屋用土地を買うときにはなるべくまわりより高いところにしましょう.堤防は万能ではありません.
いくら安いからといって「元田んぼ」「元沼地」なんてところを買うのは自殺行為です.皆さんが運良く助かったとしても,その子供たちが,孫達が,いつか…

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2004.07.17

修論発表会は7/20

なんでこの時期に?と思う人もいるかもしれないですが,ウチ(東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学講座←長い)では10月入学→9月修了生という制度があり,この9月に4人の若者が修了するのです(大学院の場合,「卒業」とはあまり言わない). で,彼らの修士論文は先日すでに提出されているのですが,その公開発表会とその後の教官審査によって,修了の是非が決定されるのです.

そうです,その修論発表会がもうすぐ行われるのです.時は7/20 14:45~,場所は東大海洋研(東京都中野区南台).彼らにとっては,一世一代の大勝負のときなのです.

プログラム on Webは目下われらがWebmasters(ちなみに私ではありません)が鋭意製作中でありますが,とりあえず題名だけ載せておきましょう:

・衛星リモートセンシングによる緑被率と表面温度の関係解析
 ― 仙台市を事例として―

・年輪のδ13C からみた中国黄土高原に生育する樹木の耐乾特性

・都市公園における土壌の生物的性質とそれを規定する要因

・東京湾におけるサイズ別粒状有機物の
 炭素・窒素安定同位体比による起源解析

(以上,4論文)であります.例によって例のごとく,実に幅広いラインナップではありませんか(ちなみに今年の春の修論発表会は人数が多かった分さらに幅が広い). 若き挑戦者たちに,全国からのエールをお願いします.

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2004.06.14

[今日のことば]すばらしきかな,研究者

一昨日に引き続いて,数学者イアン・スチュアートの文より.今度は雨宮一郎訳「数学の冒険」(紀伊国屋書店,1990年.原著はI. Stewart, The problems of Mathematics, Oxford Univ. Press, 1987)のまえがき「一般人の代表者Aによる数学者のインタビュー」冒頭より.僕はこれをよむたびに笑いが止まらなくなってしまう:

=====以下引用


A 皆さん今晩は.科学者との気楽な話し合いの会にようこそ.今夜は数学者に来ていただきました.[そちらを向いて]どうぞ
数学者 皆さん今晩は
A 前回まで,結晶を飛び出す原子のことを物理学者に,新しいプラスチックのことを化学者に,麒麟の胎児のことを生物学者に,新しい輸送機関のことを工学者にうかがい,一番遠い星雲を発見したばかりの天文学者にも来ていただきました.ところで,今日は何を話していただけるでしょうか.
数学者 クンマー面のサージェリーで微分構造を持たない四次元の位相多様体ができることについて少し話そうと思います.そのコホモロジーの交叉形式が例外単純リー環E8に関連している点が面白いんです.

=====引用ここまで

数学者の名誉のために書いておかねば成らないが,別に物理学者・化学者・生物学者・工学者・天文学者にだって,このような暗号としか思えないような言葉を語らせることは容易である(実際,博士論文のタイトルが公表されるのを見る機会はよくあるのだがあがたしにはほとんど理解不能であるものも多い).でもやっぱり,専門家が専門の内容を語るとき,数学はもっとも「一般人」に説明しにくい学問だというイメイジはどうしても付きまとってしまう.

この書籍自体は,そんな数学に愛着をもつ著者が,一般人向けに数学の面白さを「翻訳」して語った本である.そのへん心配しないように(結構おすすめである).

さて,われわれ自然環境屋の語ることば.これは対象自体が一般の人にも馴染み深い海・川・森・土・空気・草・生物・・・だから,平易に語ろうとするときのハンディは案外少ない.が,それでもプロどうしの会話には,「よく考えたらこれって普通には理解しづらいよな」と思わされる内容もある.

たとえば「下末吉のころ」って意味わかるだろうか?下末吉とは横浜の近くにある地名なんだけど,「○○(地名)のころ」というと...

要するにこれは約12万年前(±1万年くらいずれる可能性はあるが・・・)の,「最終間氷期」と総称される時代のこと.時代に地名がついているわけです.理由は長くなるので書かないけど,同様に,もっと昔の地質時代,たとえば「ジュラ紀」にもジュラ山地(イギリス)の名前が入っていますね. そういえば地名が時代名についているといえば「江戸のころ」なんてまさに同じですね.

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2004.06.11

仕事仕事3

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/GAME-T/GAIN-T/routine/laos/index.html

今まで1994-98年しかなかったラオスの雨データに99,2000年を追加.これから2001-02年も追加する予定.

それにしても,1994-98,1999-2000,2001-2002で,オリジナルデータのフォーマットがまるで違うのはなぜだろう...

苦労する,てか楽しめます.

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2004.06.09

仕事仕事2

次の仕事:

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/GAME-T/GAIN-T/routine/nepal/index.html

昨日(といってもたった2時間前だけど)こんなことを書いたわりには,結局帰っていないのでした.

何しろ,雨が降っている.面倒になって泊まり決定なのであります.

梅雨前線の南側にいるか北側にいるかでえらく気温が異なります.ここ数日の東京は寒暖の間を行ったりきたり.

知人が今北海道に出かけているんだけど,たぶんさわやかな空気を満喫しているでしょう.

そうそう,今やっている仕事は,まさに雨のデータの整理なのです. メディアにしてもフォーマットにしてもばらばらな形で入ってくる山のようなデータを統一されたフォーマットに変換して一元管理するのがあがたしの役目なのであります. そしてそれをGAME-T2データセンタで公開したり,CD-ROMを作成したりするのです.

口で言うのは簡単なんだけど・・・でももう少したったら本当に簡単になるかもしれませんけどね.

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2004.06.08

仕事仕事

今日の仕事:

http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/GAME-T/GAIN-T/routine/malaysia/index.html

もっとも,これは深夜になってから行なったことで,昼間は外周り(というと営業マンみたいだなぁ)でした.

昼間の用事はえらく長引き,コースゼミにぎりぎり間に合うかどうか?と思って急いだら,建物がしまっている(工学部の建物の中にある部屋を借りて行っており,遅くなると入れない).あらら,と思ったら,ちょうどよく中から出てくる人が!しめしめと思ったら,それはなんとウチの学生.要するにちょうど終わったところに到着したのでした.

冒頭の仕事の50倍くらいの量のものが,まだHDDに死蔵されているので,今日ぐらいのシニモノグルイさを発揮しなければ.

とかなんとかいいながら,今日は珍しく帰ります.ちなみに今23:57.これでもまだ電車があるんですねぇ.

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2004.06.07

来年度の新入生たち

昨日は,東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻および東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学講座の(長い・・・)入試説明会があったわけです.

会場の都合で日曜日になってしまったこと,さらに大雨,と悪条件が続いたわけですが,ふたを開けてみたら,くるわくるわ昨年をはるかにこす人数が!

よく考えたら,たいていが学生さんだから,日曜日ということでかえって来やすくなったのかもしれませんね.あとから気づきました.

これだけくると本当に大盛り上がりの懇親会.熱心な質問をたくさんうけました.

さて,このうちどれくらいの人たちがウチを受けてくれるでしょう. そして,どんな人が来年入ってくるのでしょう.

それにしても二次会では飲んだ飲んだ.かばんがどこかに行ってしまうは,かさをなくすはで大変でした. 最近一人でしか飲まない(めったに外で飲まない)ので,その反動かなぁ.

とりあえず,出願期間は,修士課程および10月入学博士課程志望者は6/29~7/5,4月入学博士課程志望者は12/6~10.

試験は,前者は8/5~6,後者は来年2/15~16です.

詳しくは,情報ページを.

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2004.05.20

16個目の学会へ

すでに15個の学会に入っているのだけど,このたび,それまで入っていなかった学会の研究発表会をとりあえずのぞくことを決意.

それは日本造園学会です.

5/23,浜松にてお会いしましょう.それにしても日帰りとは・・・(来週末も静岡に里帰りするというのに)

ちなみに明日からひらかれる造園学会の大会では,当自然環境コース関係者からは6件の研究発表が行われます.

まぁそういうことがあるので,とりあえず自然環境コース業績リスト作ってみました

しかしどう考えても,この倍以上は実際の業績(学会発表も著書も論文も解説記事もTV出演(業績か?)も特許も・・・)はありそうですね.ウチの規模からいうと…

どのように組織の隅々から情報を吸い上げ,あるいは教室運営者の意思を学生にどう伝えるか,まだまだ難しい問題です.

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2004.04.26

八ヶ岳山麓漫歩

昨日の八ヶ岳巡検,まさに絶好のフィールド日和で,こなかった人の不幸に合掌(笑)という感じであった.

真正面に富士山と南アルプスが巨大な屏風をなしている.その絶景を眺めながらの快適な高原ドライブと湧き水探訪.そして森林の解説.

ルートは次のとおり:

小淵沢IC(10時ころ)

井詰のモミ林とモミ巨樹,湧水

観音平に行こうと思ったらまだ道路が冬季閉鎖(なんとこの日までであった・・・)

三分一湧水(昼食.子供たちだらけ)

女取湧水(相変わらず標識が少ないが,今は車道のゲートがなくなり,車で近くまでいけるようになった.ただしダートのわだちの掘り込みはきつくなっている)

八右衛門出口
 (ほとりの栃の木,いよいよ芽生えである)

鳩川湧水
 (湿性の洪水段丘の上,不安定な土層のなす植生景観)

井富ため池水源
 (ハリギリ・ヒメバラモミ・ホオノキという変わった組み合わせの天然記念物巨樹がほとりにある)

清里
 (参加者のひとりのフィールドを案内.離水した面上にのこる湿地の成因について議論)

大門川
 (「流れのそばのハルニレ林」が珍しく残っているところ.)

須玉IC(18時すぎ)から帰京

という,「水と緑」のツアーでした.行きも帰りも,中央道渋滞なし!という不思議な事態.

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2004.04.17

頼もしい奴ら

自主ゼミ,が始まるらしい.

あがたしの所属する東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻自然環境学講座環境形成学分野(長いね)の院生が,講義とも単位とも関係なく自主的に始めるゼミです. 自分たちの力で,皆協力して研究室の環境をよりよいものにしようとする勇気と気概,おおいに買いたいものです.

もっとも,始めることと続けることは,必要とされる能力や努力がまったく異なります.その点は注意深く見守る必要がありそうです. 

でもまぁ,よほどヘタうたなければ,あがたしなしでも十分やってゆける院生軍団と,そしてそれを引き継ぐ歴史と伝統が出来上がってくるでしょう(もっとも今でも,本当にあがたしが必要なのか?といわれるとちと自信はないけれどね). 10年あとの研究室の姿を~そのころあがたしがどこでどうしているかは別として~楽しみにしたいところです. 

さて,今日から秩父巡検です.明日と,おそらくは明後日は更新はナシです.どんな水風景を新入生に見せることができるか楽しみです.

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2004.03.09

21世紀の予言:環境編

20世紀の予言につづいて,21世紀の予言とでもいうべき科学技術政策研究所技術予測調査紹介したわけですが,さて,前回紹介できなかったほかの分野はどうでしょうか.

私に関係あるというと,たとえばリストの中から「環境」分野が引っかかります.

さて,どんな課題が挙げられているでしょうか:上記PDFのp.33に,未来年表が上がっています.目に付くのは

2015年に実現するという予測値が平均となっている

★地球温暖化による気候変動の大きさが地球全体にわたって、50 キロメッシュ(網の目)程度の細かさで正確に予測できるようになる(課題番号05)

でしょうか.

さて,地球温暖化による…ときているのですから,対象は日本付近の天気予報というよりは地球中,いわゆる「全球(Global)」でありましょう.その広さにおいて,50キロメッシュというのはどれくらい細かいのか?

現在ここあたりで将来の水資源予測に使っている気象予測データは,気象研グループのGCMと,東大CCSR/国立環境研グループのGCMによるCO2増加実験の結果を使っています.

で,このGCM実験のグリッド(升目)サイズは,業界用語でT42というもので,これが全球を緯度経度128×64に切ったもの,言い換えれば,360/128≒2.8125度の間隔です. 言い換えれば,赤道付近でいうとおおよそ300kmグリッドとなります.

このサイズは実験ごとに違うものに設定することができますが,おおむね,[1]計算期間[2]どの程度大変な計算を行うか[3]何回実験(runという)を行うか[4]使える計算機の性能 によって決めます.今回の結果は他グループがやったものなので[3][4]についてはなんともいえませんが,おそらくはSR-8000SX-6でしょうか.いずれにしても,なかなか「使える」機種です. あと,[1]については20世紀21世紀全部らしい,それと[2]は極標準的なオプション,[3]についてはある程度ドキュメントを精査する必要があります.

長くなりましたが,200年程度の計算を,トップレベルの研究所が持っている計算機でやろうとすると,このT42というのが現実的なセンです.ただし最近は解像度を上げて,T106,つまり320×160等分,要するに約1度とか,さらにガンバッテT213,要するに0.5度グリッドで長期計算を行うという試みも行われています.

この0.5度全球というのが,上記50kmメッシュというのにおおよそ相当します.

まぁ計算機能力が上がれば,200年計算を0.5度で行なうことはそれほど難しくない.現に世界最速のコンピュータ「地球シミュレータ」では,10kmグリッドの全球計算を長期にわたって行っているそうです.

問題は,こうして計算はできたとしてもそれが正しいのか?ということです.ここが難しい.というより,たとえば現在世界中のGCM屋が取り組んでいる「20世紀気候再現プロジェクト」も,いったいどの程度できれば
「当たり」なのか?というクライテリアがなかなか見出しにくいのです(と,脇から見ているあがたしは思うんだけど違うんでしょうか>識者殿). 

つまり,上記の課題番号05も,いったいどのレベルの「正確に予測できるようになる」ということなのか,よく考えたら(特に専門家が!)けっこう答えにくい問いかけなのです.

50kmメッシュというと,東京の隣はもう八王子,大阪の隣はもう姫路,名古屋の隣はもう琵琶湖というグリッドサイズです.この程度の「粗さ」でも,ぐるっと40000キロの地球の大気の物理過程・力学過程・化学過程(今後の動向としては,地表面での生物物理化学過程も!)をきちんとシミュレートするのは莫大な計算機資源と,そして若き才能の数々を必要とするのです.

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